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西条市消防本部では、市民の皆さんの生命・身体および財産を災害から守るため、最新鋭のコンピューターと通信機器を駆使した高機能消防指令センターを整備し、平成27年2月1日から運用しています。高機能消防指令センターは災害による被害を最小限に抑えるため、災害受信から活動終了までを一元的に管理し、24時間休むことなく機能しています。また、高機能化により正確な情報聴取と迅速な指令伝達が可能となり、通報から現場到着までの時間短縮や的確な現場活動の実現を支援しています。
固定電話をはじめ、携帯電話やIP電話からの119番通報に対応した位置情報システムにより、災害発生点を素早く特定。災害地点や災害規模に応じて適切な部隊を自動的に選別し、迅速な出動指令を行います。また、出動する緊急車両には、指令情報とともに道路の工事状況などを反映した最短ルートが表示され、災害地点までの経路案内を行い、現場到着時間の短縮につなげます。
通常時には指令台3台と指揮台を合わせて4台で運用していますが、災害規模や通信状況に応じて、最大6席での運用が可能です。通報が集中する状況下においても、的確かつ迅速に通報を所理できる体制を確立します。
正確な情報、迅速な指令伝達により通報から現場到着までの時間短縮、的確な現場活動を実現します。
西条市内からの119番通報は、すべて消防指令センターにつながります。119番通報を受け付けると位置情報システムにより指令台のディスプレイに通報者の住所情報や付近の地図情報を表示させることができます。
通報内容から災害の種別、災害の分類を決定します。
災害発生場所を、住所や付近の目標物および位置情報システムの情報をもとに特定します。
予告指令により、消防隊や救急隊等が出動準備を進める間に、災害規模や内容に応じて現場近くの部隊を選別し、出動部隊の編成を行います。
出動部隊の編成が完了後、自動的に音声や画像、電子メールなどにより、指令情報を送信、指令内容を出動隊に伝達します。
出動車両の車両端末に災害地点の地図や指令内容、最短ルート情報が表示され、その情報を確認しながら、災害現場に急行します。
変化する災害現場状況や、道路、水利に関する情報を、車両端末や無線を通じて高機能消防指令センターから出動部隊に伝達します。的確、迅速かつ安全に活動ができるように支援を行います。
通報受付から活動終了までのすべての災害情報を記録し、活動報告書を作成します。報告データは各種統計などにも活用されます。
コンピュータ(多目的表示装置・自動出動指定装置・地図検索装置)と連動し、119番通報受付から災害種別決定、車両編成、出動指令、災害発生場所の支援情報提供、関係機関への災害通報、さらに住民からの災害の問い合わせ対応、事案の記録など、迅速かつ的確に行います。指揮台は、構成等は指令台と同一ですが、主にシステム運用の監視・監督・統制を行うものです。
多目的表示装置(左)、自動出動指定装置(中央)、地図検索装置(右)
車両一覧、病院一覧、一般支援情報などを指令員の要求に応じて表示します。
出動隊編成・活動状況管理・事案管理をしています。
災害地点とその周辺の地図表示および支援情報を検索する装置です。目標物表示、道路通行障害、災害弱者等の的確 な状況把握が可能となります。
無線統制台は、消防機関の保有する消防業務無線(統制波・主運用波・活動波)全チャンネルを収容し、無線交信の統制を行うことができます。
大規模災害や救急重複時に同時に多数の119番通報が入電した際に受付業務を補助します。
固定電話、IP電話、携帯電話(GPS付)から119番通報を受け付けた際に、通報者の位置情報を検索し、指令台の地図上に自動的に通報者の位置を表示することができるシステムです。
各種回線別(固定回線、光回線、携帯電話等)の119番通報状況が表示されます。
自動出動指定装置・気象情報収集装置等と連動して災害情報(火災件数、救助件数、救急件数、119番受付件数)、気象情報、警報・注意報等が表示されます。
出動中・出動可能・業務出向などの車両の動態を表示するものです。通信指令室や各署に設置しています。
聴覚障がい者や、音声・言語機能障がいで音声による通報が困難な方のために、携帯電話やパソコンからメールやファックスで災害通報を受け付ける装置です。
(メール119受信装置) (ファックス119受信装置)
日本語でのコミュニケーションが困難な外国人居住者や観光客などに対して、 119番通報時や災害現場での対応を円滑・的確に行うために、電話通訳センターを介した三者間通話による多言語通訳サービスを24時間365日運用しています。
災害情報を音声で案内する装置です。指令台から送られた災害情報をもとに、市民からの問い合わせに自動的に応答します。災害が発生している場合は「男性」、災害が発生していない場合は「女性」の声でアナウンスを実施しています。
各種の気象センサーを設置し、気象状況を自動的に観測処理しています。災害対策の支援情報として使用するために、各種気象センサーで検出した気象データは、時報・日報・月報・年報の形式で出力することができます。
風向、風速、気温、湿度、気圧、雨量の観測を行い、データは気象情報観測装置に送られ処理されます。
(風向風速発信器) (通風式気温湿度発信器) (雨量発信機)
災害発生時に出動指令を、消防職員、消防団員および関係機関(市役所、警察、電力会社等)に電話回線を用いて自動的に発信する装置です。
消防本部4階に設置してあり、停電時に自動的に起動し、指令システム等に約10時間電力を供給します。
サイレン吹鳴や防災広報機能を使用して消防団員の招集や、市民に対する広報啓発活動を実施します。
指令台からの出動指令を受けるための装置です。有線回線障害時には、自動的に無線回線に切り変えて指令放送を受信します。
火災・救助・救急の災害活動時の無線通信を傍受しています。
飯岡・橘・小松・河北出張所の各署所の入口付近に設置されています。災害出動により署員が不在になった場合でも、直接指令センターに連絡することができ、緊急通報を行うことができます。
GPS衛星からの電波等を利用して消防・救急車両の位置情報、活動状況(出動、現場到着、現場出発等)を指令システムへ送出する装置です。また、指令システムからの指令内容、住宅地図、消防水利などを表示することができます。