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水の歴史館 黒瀬の記憶 はじめに

ページID:0070407 更新日:2015年1月15日更新 印刷ページ表示

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黒瀬の記憶

はじめに

 今、黒瀬が水問題でにわかに脚光を浴びています。
 元々このダムが建設された目的は、加茂川総合開発計画を樹立し、この中で、多目的ダムを築造し、洪水調節によって流水の恒常的安定を図るとともに、不特定用水(河川維持用水)と工業用水を確保し、あわせて導水中の落差を利用して発電を行うことです。工業用水においては、県勢振興の一翼となる新産業都市建設事業のため、東予地域における新居浜市・西条市(旧西條市・旧東予市・旧丹原町・旧小松町)の工業用水の確保を行い、地方産業の開発、産業・人口の地方分散や地域格差を是正するために建設されたものです。ダム建設に伴う立ち退きの補償交渉は紆余曲折があり難航しましたが、ダムは建設されました。先祖代々住み慣れた懐かしい山河、田畠、墓地等に愛着を残して立ち退く黒瀬の人々の心中には複雑な思いがあったと思います。
 時代の移り変わりとともに、当初計画されていた水の需要量は伸び悩み、現在に至っていますが、その中で西条地区工業用水道事業の赤字問題や松山分水の問題が取り上げられています。
 水問題(水利権)は長い歴史の中で見ても分かるように、大変複雑な要素を含んでいます。加茂川の瀬切れ期間も年々増え続け、自噴日数も少なくなり、ダムの建設当時とはずいぶんと状況が変化してきました。
 そこで、西条市では、将来に渡っての地下水の保全はどうあるべきかを考え、平成19年度から、道前平野を含む西条市全体の数値モデルによる水収支解析等をするために、現在も地下水調査を実施しています。そこで、今回は、黒瀬の歴史を知っていただき、黒瀬ダム建設当初の目的は何であったかを再確認していただくとともに、「将来に渡り命の水を守っていくためには何が必要なのか」を一緒に考えてみませんか。

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