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水の歴史館 泉掘り(枠組井戸)とポンプ場の歴史 7.かんがい用ポンプ導入の歴史

ページID:0070230 更新日:2017年1月13日更新 印刷ページ表示

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泉掘り(枠組井戸)とポンプ場の歴史

7.かんがい用ポンプ導入の歴史

 周桑地域(平野)にポンプが初めて導入された頃、かんがい用井戸の施設内には、どのような構造物と機械があったのでしょうか。

【栗田】 「泉掘り」(枠組井戸)の隣にポンプ小屋があり、地上に発動機(ガスエンジン)とポンプが据付けられ、それらがベルトでつながれポンプを廻していました。
 ポンプから下側には吸込管があり、空気弁、真空ポンプ、その先にフート弁が取り付けられていました。ポンプから上側には吐出管があり、仕切弁(バルブ)で吐出量の調整がされていました。
 しかし、旱魃の時期に地下水位が6m以下になると、ポンプの特性(陸上ポンプは機構上、6m以下の水は、大気圧の関係で汲み上げることはできない)から水を汲みあげることはできませんでした。

巻線モーター(栗田コレクション)の写真 栗田孝一氏(右)と弟の栗田修氏(左)
巻線モーター(栗田コレクション)
栗田孝一氏(右)と弟の栗田修氏(左)

7.かんがい用ポンプ導入の歴史の写真

 では、渇水時にはどのようにして水を汲み上げるように改善したのですか。

【栗田】 ポンプ導入後の旱魃時、地下水位が6m以下となり、水を汲み上げることができなくなったとき、小屋の下部を地表より10メートルほど掘り下げ、コンクリートで水壁型地下室(通常は水面下にポンプが設置されている)を造り、ポンプの据付け位置を地中深く下げ、水位が地表から6m以下になっても、水を汲み上げることができるように改善しました。
 このような方式の井戸は、今でも一部のポンプ組合で使われていますが、現在では吸込高さがいくら深くても地下水を汲み上げることができる水中ポンプが主流となってきたため、規模の大きい枠組井戸は、埋め立てられ姿を消しつつあります。

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