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水の歴史館 幻の音風景 水琴窟(すいきんくつ) 2.サラリーマンが水琴窟を造るようになったきっかけ

ページID:0070305 更新日:2015年1月15日更新 印刷ページ表示

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幻の音風景 水琴窟(すいきんくつ)

2.サラリーマンが水琴窟を造るようになったきっかけ

中村さんが水琴窟を造るようになったきっかけを教えてください。

【中村洞水氏】 昭和59年頃だったと思います。名古屋で水琴窟を研究している「日本の音研究所」の活動がテレビで放映され、水琴窟の音を2、3音聞いたときに、「あれが水の音、あんな素敵な音がするの」とびっくりしました。それで「自分も水琴窟が造ってみたい」と思ったのがきっかけです。
 その後、サラリーマンを辞め、独学で造園の勉強しながら、松山市内の造園業者に弟子入りしましたが、なかなか水琴窟を造る機会には出会えず、4年後に独立しました。

中村洞水氏の写真
 中村さんをそんなに“虜”にした水琴窟にはどんな魅力があったのですか。

【中村氏】 滴が奏でる音にはいろんな音がありますが、水琴窟の滴の音は心を洗われるような音です。水琴窟の魅力は「宇宙の中から響いてくるような神秘的な響き」、「綺麗な音」などという簡単な表現では言い表せない音が魅力でした。
 同じ音を出すこともなく、リズムも不規則。水を注いでしばらくすると、地中からぴん、ぴぴぴんとも、ぽぽぽんともとれるような静かな音が地中から聞こえてきて、心地良いいろんな音色を楽しむことができます。甕の底に穴を開けること26年、試行錯誤を繰り返しながら、最近になってようやく人様に聞いていただけるような水琴窟が造れるようになりました。

蹲踞と水琴窟
蹲踞(手前)と水琴窟(奥)
 

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