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〇骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気
骨は皮膚や髪の毛と同じように新陳代謝を繰り返しています。古くなった骨は壊されては元どおりに修復することで新しい骨が作られます。しかし、新しく作られる骨の量より壊される量が多くなると、骨は軽石のようにスカスカになり骨折しやすい状態になります。このような状態が骨粗しょう症です。
骨粗しょう症は痛みなどの症状は出にくいですが、見えないところで骨折のリスクが高くなります。
骨折すると、その後の生活に影響が出やすく、別の新たな問題に発展する要因にもなります。
骨粗しょう症は、女性に多いと聞いたことはありませんか?
実は骨粗しょう症にかかる人の7割は女性だと言われています。
骨にはライフサイクルがあって、胎児のときから徐々に骨密度を増やし思春期には一生の骨の土台が作られます。骨量は20代にピークをむかえ、その後加齢とともに減少します。年をとるとともに男性の骨量は緩やかに減少していくのに対し、女性は閉経をむかえると年に3%という著しい骨量の減少が起こってきます。
〇更年期(閉経を迎える前後5年の計10年間)女性
女性ホルモンの一つであるエストロゲンには骨量を維持する働きがあります。閉経を機にエストロゲンの分泌が急激に減少すると、骨がどんどん壊され骨形成が追いつかなくなり骨粗しょう症の発症リスクが高まります。
〇若い女性
骨粗しょう症になるのは更年期女性だけではありません。20代に骨量のピークを迎えその後はできるだけ骨量を維持していく必要がありますが、20代の日本人女性はやせ傾向が強く、栄養素の不足や月経不順や無月経はエストロゲンの分泌が低下するため、骨粗しょう症のリスクを高めると言われています。運動不足や過度な紫外線対策も要因になります。
骨粗しょう症の危険因子としては、下の図のように加齢などの変えられない要因と食事や運動など生活習慣に変えられる要因で除去できるものがあります。仕事や家事・育児などで何かと忙しい20-30代ですが食事や睡眠などの生活習慣を整えることも大切ですし、更年期にエストロゲンの分泌が減少しても、食事や運動を意識することで、骨密度の低下を食い止めたり、ゆるやかにすることができます。
運動は、適度に骨に力(負荷)がかかり、骨を作る細胞が活性化し、カルシウムが骨につきやすくなります。
「少しきつい」くらいの強度で1回10分以上の運動が効果的!
ウォーキングや水泳などの有酸素運動もおすすめです。
ビタミンDは食事からも摂取できますが、日光に当たると皮膚でつくられる栄養素で、腸からのカルシウム吸収を促すはたらきがあります。
骨代謝UPに効果的ですので、お天気の良い日は日光浴もおすすめです。
定期的に自分の骨の状態を知っておくことは大切です。
西条市では以下の年齢の方を対象に骨粗しょう症検診を実施しています。
対象の方はぜひこの機会に検診を受けましょう!
対象:40・45・50・55・60・65・70歳
(令和8年3月末時点の年齢)
詳細の日程はこちら