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水の歴史館 おいしい水の要件

ページID:0085291 更新日:2023年2月17日更新 印刷ページ表示

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おいしい水の要件

 「名水」の多くは飲料水として利用され、「おいしい水」の代名詞のように使用されていますが、「名水」は必ずしも「おいしい水」であるとは限りません。
 「おいしい水」とは「安全な水」で”喉ごし爽やか”で安心して飲める水のことです。

 「うちぬき」は「名水」で、しかも「おいしい水・安全な水」でもあるという恵まれた要件を備えています。
  昭和60年(1985)、この「うちぬき」が環境庁(現環境省)により「名水百選」に選定されました。「名水百選」は、清澄な水で、古くから地域住民の生活にとけ込んでいる水を再発見することを目的として選定されたものですが、これによって市民は初めて「うちぬき」が全国的にも貴重なものであることを知り、誇りを感じるようになったのです。

「名水百選」認定書
「名水百選」認定書

おいしい水として認定

 平成7年・8年には、岐阜県揖斐川町において開催された“いびがわ”ミズみずフェスタ実行委員会が主催した“全国利き水大会”で2年連続全国1位のおいしい水に選ばれました。

全国利き水大会第一位認定証全国利き水大会第一位認定証
全国利き水大会第一位認定証

西条の地下水がおいしい水として考えられる理由

  • 伏流水であること
    天然の浄化(ろ過)作用が水をきれいにする。
    外気温に影響されず、温度変化が少ない。
  • 石鎚山系から瀬戸内海までの距離が短く、高低差が大きいこと
    河川は比較的急流で水が淀まないので、水の味を悪くする成分が溶け込みにくいため、軟水で癖がなく飲みやすい。
    石鎚山系には水の味を悪くするような成分が少ない。
  • 地下水の浸透区域から自噴地域までの距離が短いこと
    地下にある時間が短いため、ミネラル分が溶け込みにくい。
    湧泉やうちぬき等によって常に地下水の揚水があるため、地下水の循環が促され、湛水が防止され、浄化作用が繰り返し行われている。 

昭和60年(1985)厚生省の諮問で設けられた「おいしい水研究会」が発表した「おいしい水の要件」は次のとおりです。

項目 おいしい水の要件 内容
蒸発残留物 30~200mg/リットル 主にミネラルの含有量を示します。多いと苦味等があり、適度に含まれるとまろやかな味がします。
硬度 10~100mg/リットル カルシウムとマグネシウムの含有量を示します。硬度が低い水はくせがなく、高いと好き嫌いが出ます。
遊離炭酸

3~30mg/リットル

水の中に含まれる炭酸ガスのことで、清涼感を与えますが、多いと刺激が強くなります。
過マンガン酸
カリウム消費量
3mg/リットル以下 有機物量を示し、多いと渋みが増し、水の味が損なわれます。
臭気度 3以下 臭いがあると不快感を与えます。
残留塩素 0.4mg/リットル以下 濃度が高いと水にカルキ臭を与え、水の味をまずくします。
水温 最高20度以下 適度に冷えていることでおいしく感じます。

※なお、過マンガン酸カリウム消費量は、平成16年の水質基準改正により、TOC(Total Organic Carbon総炭素量)に項目が変更になっております。

 水の「おいしさ」とは、のどの渇き具合など飲む人の体調や、気温、湿度などの環境条件によって変わりますので一概には言えません。昭和60年(1985)に当時厚生省のおいしい水研究会が「おいしい水の水質要件等の目安」を発表しました。この目安は、水道水についての目安として各水道局が基準としているものです。ミネラルウォーターのおいしさとは違いますが、参考として表記します。

<厚生省「おいしい水研究会(昭和60年4月24日)から>