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国史跡 永納山城跡 平成22年度発掘調査現地説明会が行われました

ページID:0001556 更新日:2015年1月15日更新 印刷ページ表示

国史跡 永納山城跡

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平成22年度「永納山城跡」発掘調査現地説明会を行いました
国内2例目となる鍛冶炉(かじろ)遺構発見!

現地説明会の写真1

 平成22年11月20日に、国指定史跡「永納山城跡」の現地説明会を開催しました。
 説明会当日は天候にも恵まれ、会場となった発掘調査現場は130人余りの考古学ファンで賑わいました。
 今回の説明会では、22年度に行った内部施設確認のための調査と西部石積みの測量調査の成果を報告しましたが、特に注目が集まったのは、古代山城では岡山県の「鬼ノ城跡」に次ぎ、国内で2例目となる“鍛冶炉”の遺構です。

鍛冶作業の画像

 永納山で発見された鍛冶炉は、地面を掘りくぼめた簡単な構造のものでした。
 直径約25センチメートルの円形をしており、 簡易な鍛冶作業を行っていたことが想定されます。


現地説明会の写真2

 愛媛大学東アジア古代鉄文化研究センター長村上恭通氏に、鍛冶炉遺構発見の意義について説明をお願いしました。
 村上先生からは「今治でも鉄製品製造の遺跡が見つかるなど、東予地方は鉄文化に関して当時最新の技術をもった重要地域だったのではないか」との見解が述べられました。


現地説明会の写真3

 現地説明会では、鍛冶炉周辺から出土した遺物なども公開されました。
 これまでの調査で、ふいごの羽口や鍛冶の際に飛び散ったと思われる剥片、鉄さい(※)などが見つかっており、城内で鉄製品が造られていたことが明らかになりました。
(※)鉄さい=製鉄や鍛冶の際にできる鉄くず

ふいごの羽口の写真

ふいごの羽口

鍛造剥片の写真

鍛造剥片(鉄製品を鍛打したときに飛び散った破片)

鉄さいの写真

炉の底に溜まった鉄さい


現地説明会の写真4現地説明会の写真5
現地説明会の写真6

 市職員による鉄器鍛造の説明もあり、見学者からは質問が相次でいました。
 参加された皆さんは、貴重な発見に興味津々といった様子でした。


 今回の鍛冶炉遺構検出で、永納山の城内活動の一端が明らかになりました。
 現在のところ鍛冶炉は1基しか確認されていませんが、ふいごの羽口など遺物が複数出土していることから、炉も多数存在していたのではないかと考えられます。
 今後、鍛冶炉が使用されていた時期の特定など、永納山内部施設の全容解明に期待が高まります。


お問い合わせ
教育委員会 社会教育課 歴史文化振興係
電話:0897-52-1628

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