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周桑手すき和紙のご案内 -現況-
現況
愛媛県指定伝統的特産品および西条市指定伝統的特産品に指定されている周桑手すき和紙は、市内で5軒(国安地区4軒、石田地区1軒)の業者が生産を行っています。
近年、機械漉きでは得られない手すき和紙の独特な「味」が評価され、需要が安定しています。
-国安地区-
最盛期には60軒ほどの紙漉き場が存在していましたが、現在は4軒に減少しています。
主要製品は、奉書紙と檀紙であり、日本有数の生産地です。製品は、県内では四国中央市へ、県外では京浜・京阪神方面の紙問屋へ出荷しています。
-石田地区-
最盛期には50軒ほどあった紙漉き場は、現在は1軒となりました。
以前は画仙紙や折手本原紙が主要製品でしたが、現在はあんどん等に使う工芸紙や卒業証書に使う和紙を出荷しています。その他にも、全国的にも数少ない三・六判美術書画用紙を生産しています。
東予手すき和紙振興会
昭和52年12月に、市内の業者が連合して「東予手すき和紙振興会」が結成されました。
会議や情報交換をするとともに、地域のイベントに参加し、小中学校の卒業証書作りを指導するなどの活動を行っています。
東予郷土館
東予郷土館では、平成19年のオープン以来「東予手すき和紙」を地域における伝統的地場産業と位置付け、館内に手すき和紙や染め紙を実体験できる設備を設けて、広く市内外の人にPRを行うとともに、和紙に関する各種講座を開いたり展示会を開催したりしています。
主な講座・行事
- 和紙染め紙教室
- 和紙染め紙教室受講生の作品展
- 手すき和紙俳画教室
- 夏休み親子ハガキ教室
- 手すき和紙ちぎり絵教室
- その他、市内および近隣市の保育園、幼稚園、小中学校や各種団体などの体験学習
和紙産業が抱える問題点
後継者の問題
従事者の高齢化が進む一方で、後継者が不足しており、伝統工芸の継承が危ぶまれています。
販路の問題
現在、製品はほとんど問屋に流れており販路が固定しています。和紙需要が低迷するなか、販路を拡大するためには、新製品の開発に取り組むとともに、海外にも市場を開拓していく必要があります。