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広報専門員の気ままに西条歩き Vol.18禎瑞地区(前編)

ページID:0046330 更新日:2018年7月30日更新 印刷ページ表示

地域のウォーキングレポート第17弾

このコーナーでは、西条市の広報専門員 日野が、市内の校区を一つずつ歩いてレポートしています。

2018年6月21日(木曜日)くもり 

梅雨の最中のくもりの日。今日は、禎瑞。西条市の東西の真ん中、海辺のまちです。

西条市地図

人口1,488人(2018年5月末現在)。江戸時代における西条地区最大の干拓でできた土地。地名の由来は「黄金水」という湧き水。干拓の難工事を終えた翌年に泉がわき出し、人々は「天から嘉瑞(めでたいしるし)をたまわった」といって喜び、藩主が「嘉」と同じ意味の「禎」をあて、「禎瑞」と名付けたことによる。

まち歩きには、市より発行の「西条市ウォーキングマップ」を利用しています。

マップ(大)

禎瑞地区名所めぐりウォーキングマップ [PDFファイル/698KB]

これまで見たことのない、水色に囲まれた地区です。中山川、加茂川、燧灘に面していますから。

マップ スタート

地区の中心部にある公民館を訪ねました。

禎瑞公民館

「サツマイモの苗植えてきて、もー汗だくじゃ!」

元気に迎えてくれたのは、美濃館長(右)と高橋主事(左)、井上主事。禎瑞小学校の子どもたちと農業体験としてサツマイモの苗植えをひと仕事終えたところでした。

高橋主事は二回目の登場です。

館長と高橋さん

高橋さんに前回お会いした時は、山あいの大保木地区に勤務されていました。

高橋:「日野さーん!禎瑞もええとこやし、元気にしよるよー!七夕の飾りも見てってよー」

公民館の入口付近の七夕飾りを見ると、

禎瑞の七夕飾り

「みのさんが元気でながいきしますように!!」、「高橋さんが元気でながいきしますように」。

日野:「お二人とも、子どもらにめちゃ愛されとるやないですか」

高橋:「長生きって、私おばあちゃんみたいだろー」

美濃:「僕も書いたんですよ、これ」

えっ、うなぎ?

禎瑞の七夕飾り(館長)

日野:「館長、うなぎ釣りもしよるんですか?」

美濃:「まあまた説明しますよ」

というわけで(?)出発。

日野:「花壇、すごくきれいにされてますね」

美濃:「そうそう、サークル単位で受け持ってお世話してくれよんですよね。これは禎瑞フラワーサロンAさんですね」

禎瑞の花壇

サルビアやマリーゴールドなど季節のお花がいっぱい。子どもの頃、学校や通学路に咲いていた花を見て、季節と紐づけて覚えていました。あざやかな原色が夏に似合います。


公民館の周辺には数軒の住宅と小学校、保育所、公園。そのほかは田んぼが広がっています。

天候がよければ、西条市のシンボル石鎚山の雄大な姿もこのように見られます。

田園風景と石鎚

車がギリギリ離合できるくらいの幅の田んぼの中の一本道。田んぼの脇に、名簿のようなものがあるのを発見しました。

ポンプの管理方法

日野:「美濃館長、これ、何ですか?」

美濃:「ああ、これはねー、田んぼに水入れるポンプを誰が使いよるか、わかるようにするもんなんですよ。

田んぼに水を入れる人は、自分の名前の札をひっくり返して、赤い字の表示に替えて、使い終わったらもとに戻す。そうやって、水の使用を管理しよんよ」

日野:「ここらへんは、放っておいても湧水が出る地域じゃないんですか?」

美濃:「ここ禎瑞の西半分は自噴の勢いが弱くて、潮が満ちんと自噴せんのです。ふだんはバルブを使ってポンプでくみ上げよんよ」

全国的にも珍しい、地下水が湧き出る水の都西条ですが、エリアによって水の事情が違います。

地下から自然に水が湧き出る地域 、地下の地盤の層に穴を開け地下水をポンプで汲み上げる地域 、地下水は出ず上水道を使用する地域 があります。

ちなみに、わたしの自宅は地下水が出ず、水道水を使っています。味は地下水の方がおいしく感じるので、地下水が出る家に住んでみたいですね。


「荒神社」が見えてきました。

荒神社

ウォーキングマップによると、

荒神社は中山川の流れの当てに、堤防の安全を祈って勧請されました。祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)、昔から台所や火の神として有名です。

日野:「堤防の安全というのは…」

美濃:「ちょうどここは位置的に中山川のカーブの外側で、水位が高くなって水が川から溢れやすいところやけんね」

マップ 八幡

境内にまつられたこの砲弾についてはこんな説明。

三笠の砲弾

この境内に、明治37年~38年に、連合艦隊の旗艦として活躍した戦艦「三笠」の砲弾が、郷土出身の鈴木秀次海軍大佐によって奉納されています。

旗艦・三笠。愛媛出身の正岡子規、秋山好古・真之兄弟を主人公に日露戦争、日本海海戦を描いた『坂の上の雲』で私は知りました。

当時の日本人が三笠に寄せる思いは格別だったはず。地元から海軍大佐が出たことや、その砲弾が祭られていることは、さぞ禎瑞の地域の誇りだったことでしょう。

ほんで、神社の中の砲弾ってどこかで見たことあるな…。ほうじゃ!壬生川の鷺森(さぎのもり)神社。

こちらの詳細はわかりませんが、何かに搭載されていた砲弾なのかなあ。


八幡地区のまちなみ

八幡(やわた)地区を通って中山川の堤防へ向かいます。水路に家屋がせり出していて、特徴的。

あるお宅の家庭菜園では、キュウリが実をつけようとしていました。

家庭菜園のきゅうり

ほかにも、ピーマン、ゴーヤー、大根などたくさんの種類がすくすくと。

禎瑞に限らず、西条には家庭菜園やガーデニングを楽しむ方が多くいらっしゃいます。


堤防の上に上がりました。

新中山川大橋

目の前の大きな橋は、新中山川大橋。西条東部⇔西部間のアクセスによく利用されています。

2006年までは、「東予有料道路」といって、氷見蛭子(えびす)と樋ノ口を結ぶ有料道路でした。現在は無料化され、「主要地方道壬生川新居浜野田線」(県道13号)の一部に。

加茂川、中山川の2つの川の河口部分に橋が架かっていて、そこから見える海や山の景色が大好きです。

海苔船とバイク

高丸集会所

2つめの集落、「高丸」の集会所が見えてきました。

マップ 高丸

日野:「美濃館長は高丸地区の自治会長で、高丸といえば『芝桜』ですよね!」

芝桜
(2018年春撮影。堤防一面の芝桜が美しい。背後に石鎚山)

美濃:「そうそう、今年もよーけ人が来てくれました。

もともとここにはゴミ捨て場があって、木の剪定ごみや粗大ごみが地域外からも捨てられてて、ひどいもんだったんです。

それで、当時の愛媛県東予地方局の局長さんからアドバイスをいただき、環境美化活動の一つとして、芝桜を植えるようになりました。それが10年前です」

美濃館長@地元

日野:「もう10年になるんですね。インターネットで口コミが広まって、ローカルのテレビにも出たりして。年々見に来る人は増えよるんじゃないですか?」

美濃:「そうですねー。今年はびっくりするくらい多かった。

ほんで今年は桜など、花の開花が一週間くらい早かったでしょ。それで4月最初の週末に、こちらの田植えと芝桜の見ごろが重なってしもて。

田んぼの脇でトラクターときれいな自動車がすれ違うときはすごい用心しましたよね(笑)。一台はタイヤが田んぼに落ち込んでしまったけん、トラクターで救出したんよ」

日野:「わあ!そんなことが。手入れもすごく大変ですよね」

美濃:「年に4回、60人くらいで草引きすんよ。まあ、みんなでやったらできるけん」

日野:「サラッと言われましたけど、それだけ集まるのもすごいこと。芝桜を通して地域のみんなが団結しとるちゅうことですね」


マップ 難波

高丸の北、さらに海よりの難波地区に入りました。
聞くと、館長がうなぎを獲っているのはこのあたり。「罠をしかけとんやけど、今年はイマイチ獲れんのよ」昭和49年からの趣味だそうです。

石灯籠

こちらからは「四国のベネチア」と呼ばれてる景観が見られます。

難波のまちなみ

お天気はいまひとつですが、水路に浮かぶように家が建っていて、なかなか珍しいでしょう?

 

南蛮樋

そしてこの石造りの門が「南蛮樋」。

水を潮の干満に合わせて、1日に2回排出する役目の樋門です。干拓完成の折、当時としては珍しい最新の技術、轆轤(ろくろ)仕掛けの開閉装置を用いたことから、この樋門を南蛮樋と呼ぶようになりました。このあたりの地名「難波」もそれによるものです。

西条市ウォーキングマップより抜粋


南蛮樋を通化するとすぐ、大きな網を軽トラックに載せる漁師さんに出会いました。

海苔漁師 小林さん

美濃:「あー、海苔漁師の小林さんじゃ」

日野:「今は何をされてたんですか?」

小林:「これはの、これから使う網を洗うんで出しよったんよ」

小林さん アップ

海苔は、これら海苔網を沖に浮かべて養殖されます。

日野:「2年くらい前に、別の漁師さんにご協力いただいて海苔収穫のPR動画を撮ったことがあるんですよ」

小林:「ああ、来とったねえ!そのときわしらも採りよったんよ」

日野:「なんですと!」

 

そのときの映像がこちら↓
「西条市PR番組 最上の西条めぐり/石鎚の恵みいっぱいの 西条の海苔づくりに密着!」

美濃:「昔は海苔採ったら船が沈むくらい採れよったんよね」

小林:「ほやねー。今年はどうだろか」

日野:「いい海苔がたくさんできるように祈っときます!」

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