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市長の部屋-令和3年度施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年3月15日更新

共創

象徴的な事業で変革を実現

 令和3年3月定例会の開会にあたり、私の所信の一端を申し述べ、議員各位、並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

 今任期のはじまりは「100年に1度の公衆衛生上の危機」とも言われる新型コロナウイルス感染症の流行下で迎え、私自身、市政の舵取り役としての市長の責任がいかに重いものなのかを改めて身に沁みて感じているところであります。

 今年度は、新型コロナウイルス感染症の流行とともにありました。昨年1月、国内で初めての感染事例が報告されて以来、瞬く間にわが国を含む全世界へと感染症が拡散され、世界全体で1億人を超える感染者と200万人を超える死者を出す大流行となりました。そのような危機的状況の中、日々患者を救おうと懸命に尽力されている医療関係者の皆様、並びに感染拡大の防止に努められている多くの関係者の皆様に対し、心から敬意を表するとともに、深く感謝申し上げます。

 また、感染症流行の拡大は、世界各国において都市封鎖や移動制限などの異例の措置がとられるところとなりました。その結果、世界経済は一時悪化の一途を辿り、昨年の春先には日経平均株価が1万6千円台にまで急落しました。その後、日経平均株価はバブル経済崩壊後の最高値を更新するまでに回復したものの、感染症の流行によって実体経済が被った痛手は計り知れないものがあり、未だ市民生活の水準が回復する見通しすら見えていないのが現実ではないかと思われます。

 しかしながら、そのような厳しい状況ではありますが、我々は決して日々の歩みを止める訳にはいきません。わが国におきましても、ワクチン接種に向けた準備が本格的に進む段階となってきましたが、未だ世界各国にワクチンが行き渡るまでにはかなりの時間が必要であり、今しばらくはウイルスと共存する生活が続くのではないかと受け止めています。「新しい生活様式」に適応しつつも、コロナ後に向けて「残すべきもの」と「変えるべきもの」をしっかりと見据えていくことが、安定的な市政運営にとって重要になると考えています。コロナ後を見据えた社会システムの再構築に着手する新年度は、来るべき新時代に向けた「転換の年」になるのではないでしょうか。

 そのような背景のもと、私の今任期スタートとなる新年度には、市民の生命と財産を守るため、新型コロナウイルス感染症や自然災害などの危機事象に即応する体制の再構築を図りつつ、「持続可能な西条市」の実現に向けた事業を本格化したいと考えています。今後、わが国は2025年頃には団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という未曽有の超高齢社会に突入します。また、2025年には東京の人口がピークを迎えて減少に転じると予測されています。そのような中でも本市が「勝ち残るまち西条」を実現していくためには、この2025年までの限りある期間において、西条らしさを前面に出したまちづくりを強力に進め、これからの西条のあるべき姿に向けて挑んでいく必要があると考えています。

 他方、次世代を担う子どもや孫世代に対して恥じることの無いふるさと西条を受け継いでいくことができるよう、中長期的な展望を見越した抜本的な自治体経営の改革にも着手してまいります。本市の財政状況は、「実質公債費比率」や「将来負担比率」などの財政健全化判断比率はいずれも「早期健全化基準」を下回っていますが、扶助費を始めとする経常的経費の増加・高止まりや一般財源総額の伸び悩み、市債残高の増加などから非常に厳しい状況となっています。また、これらの状況に加え、市民生活に必要不可欠な大型施設の更新、老朽化により維持更新コストが増大する公共施設の再編整備など、将来に向けて積み残されている課題が重く圧し掛かっています。これまでも、事業のスクラップ&ビルドの推進、公共施設の開館時間や市主催イベントの見直しなどの対策を進めてきましたが、今後、本市が将来的に直面する普通建設事業の規模などを踏まえると、もはや抜本的な自治体経営の改革を進めていかざるを得ない状況にあると受け止めています。これまでの縦割り、単機能に象徴される「拡充型」の自治体行政のあり方から、複合、多機能に象徴される「縮充型」の自治体行政のあり方へと転換することを念頭に置き、令和4年度当初の組織改編も視野に入れながら、市役所における組織文化の根底からの自治体経営改革を図ってまいりたいとの思いであります。

 さて、私は、今年度を本市が未来(あす)の繁栄に向けて大きく躍動する一年として位置付け、「3C(チャンス・チャレンジ・チェンジ)」をキャッチフレーズに、「好機を掴み、挑戦し、変革する」ことを意識した種々の施策に取り組んでまいりました。

 本市を象徴する事業として発展した移住・定住推進施策につきましては、年明け早々に公表されました株式会社宝島社の「2021年版住みたい田舎ベストランキング」において、昨年の成果を大きく上回る4つの部門すべてで全国1位を獲得するという偉業を成し遂げました。全国の自治体が人口減少対策に頭を悩ませ、多くの移住希望者から移住・定住先として選んでもらいたいという思いから様々な施策に力を注ぐ中、まさに本市の移住・定住推進施策については、好機を掴み、挑戦し、変革することができた代表的な施策になったものと大変嬉しく思います。引き続き、限られた好機を逃すことなくチャレンジし続けてまいりますので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

昨年度の評価と2期目の抱負

 ここからは私が掲げる5つの基本政策の内容に沿い、これまでの取組における評価と今任期に向けた抱負を述べさせていただきます。

 「市民主役の西条」の実現に向けましては、これまで市内各地区において、地域住民自らが地域のあり方を考えて課題解決に取り組む地域自治組織の設立に向けた取組を進めてきました。地域住民が地域の未来に危機感を有する機会になったと感じる一方で、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、十分な議論を行うことが難しかったものと受け止めています。今任期においては、これまでの取組の流れを引き継ぎながら、市内全域へと地域自治組織設立の動きが広がることを目標に掲げ、計画的に取組を推進してまいります。

 また、前任期において、松山市への分水問題にひとつの区切りをつけることができましたが、今後は未来に向けて、いかに市民共有の財産である地下水を守り続けていくのかという点について、市民の取組姿勢が問われてまいります。そこで、今任期においては、「水」「自然」「暮らし」を守り育てるための森林資源を持続可能なものとして受け継いでいくための環境づくりを推進するとともに、第2期西条市総合計画後期基本計画に掲げた「西条市SDGsの推進」を具現化することとし、「経済」「社会」「環境」の3つの側面に係る施策の統合的推進を図ってまいります。

 「住みたい西条」の実現に向けましては、本市が全国的に注目を集める移住・定住推進施策に加え、わくわく健康ポイント制度の創設やがん対策推進条例の制定など、市民の皆様の健康寿命を延伸する施策に力を注いできました。今任期においては、総合福祉センター、西条図書館、総合文化会館などの公共施設を配置するアクアトピア水系について、健康づくりなどの政策目的をより多面的に捉えた上で、市民の憩いの場や多世代交流によるにぎわい空間の創出に取り組んでまいります。また、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らせるよう、地域包括ケアの拡充に向けた取組を推進してまいります。

 「夢が持てるまち西条」の実現に向けましては、本市が有する広大なフィールドを活かした魅力ある観光地域の形成、並びに「石鎚クライミングパークSAIJO」を拠点とした日本トップレベルの大会や合宿誘致、次世代を見据えたスマートシティ西条の実現に資する取組に力を注いできました。また、多くの移住者を誘致する起点となったローカルベンチャー誘致・育成事業にも取り組んできました。今任期においては、これまでの成果をさらに発展する形として「チャレンジを応援するまちづくり」や「スマートシティ西条」の実現に向けた取組を加速させるとともに、市民の皆様からのご意見をもとに、総合教育会議での議論を経て改訂した「西条市教育大綱」を踏まえたうえで、次世代を担う子どもたちが光り輝くための教育環境の実現に向けた取組を推進してまいります。

 「つながり広がる西条」の実現に向けましては、大手携帯電話事業者との連携によって実施したデジタルマーケティングの取組など、本市がこれまで蓄積してきたシティプロモーションの戦略的なノウハウが一気に実を結び、本市の強みとする移住・定住推進などの情報を戦略的に拡散することが可能になったと評価しています。また、人口減少が急速に進行し、今後は「市内在住者」のみならず、「移住者」や「関係人口」を含めた「活動人口」を減少させないことが重要であると考えており、その中にあって、既に多くの皆様にご加入いただいている「LOVESAIJOファンクラブ」の存在は、本市にとって大きな強みであります。今後はこれらのシティプロモーション活動に継続して力を注ぐとともに、新型コロナウイルス感染症の流行が収束した暁には、松山台北定期便の就航を機に関係が深まる台湾との人的交流や経済連携を深化させるなど、国内のみならず世界に向けてつながりを拡大させてまいります。

 「市民と進める行財政改革」の実現に向けましては、これまでも積極的に事業のスクラップ&ビルドを進めてきましたが、今任期では自ら身を切る覚悟をもって更なる行財政改革に努めてまいります。とりわけ、新市発足以降積み残されてきた課題である公共施設の再編については、実現に向けて大きな労力と時間を要することから、これまで以上の推進体制の強化が必要であります。今後、建築物は縮減するものの、機能やサービスの向上を図る縮充の発想による公共施設の再編整備を加速化することとし、まずは市民の皆様に対する丁寧な説明を心掛けながら、令和4年度を目途に総合支所のあり方再編に向け準備を進めてまいります。また、市民サービスを拡充する取組の一環として、県内他市で導入が進みつつある窓口業務の一元化に向けた検討を進めるとともに、政府が積極的に推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)推進体制の拡充を図り、本市においても行政手続きのオンライン化をはじめ、市民生活とデジタルとの融合によるDX社会の実現を目指してまいります。

 これらの諸施策に加え、何よりも優先して新型コロナウイルス感染症対策に努めていかなければならず、コロナ後に必要な社会システムの再構築を見据えつつも、まずは喫緊の課題である全国民に対するワクチン接種の円滑な実施に向け、国、県、医師会などの関係機関との連携を深めてまいります。

共創のまちづくり

 さて、わが国をはじめ世界各国が未だ危機的状況から抜け出せない中、私は、本市においても自治体の本質が問われる局面に至っているのではないかと受け止めています。私は常日頃、「勝ち残るまち西条」の実現を主張してきましたが、それらは、他者を思いやり尊重する「利他の心」をもって社会の「全体最適」が実現されることが前提であり、その中でも本市は、他市から常に注目を集めるモデル都市になるということを意味しています。今年度は、新型コロナウイルスの感染への恐れからくる差別と偏見が社会問題化しました。我々が立ち向かうべきはウイルスに対する脅威であり、人間同士が必要以上に警戒し、いがみ合う必要はありません。組織や社会の大小を問わず、本来協力すべき者同士が保身に走ることなく他者を思いやるとともに、チャレンジ精神を忘れることなく、市民、企業、行政が分け隔てなく切磋琢磨し、新たな価値を生み出していこうと前向きに考え、行動することができる社会の実現こそが、真の意味で本市が目指す「持続可能なまち西条」に繋がるものであります。

 過日、本市の友好都市であるベトナム社会主義共和国フエ市で発生した台風被害に際し、議員の皆様をはじめ、市民の皆様からの温かい思いが義援金という形となって結集され、無事フエ市に送り届けることができました。市民生活が苦境に陥る中、多くの皆様にご協力いただけたことを大変誇らしく思います。

 今まさに、他者を思いやる気持ちを原点に置き、難局を乗り越えるための一体感を醸成する機会であります。私の今任期スタートとなる令和3年度には「共創」をキャッチフレーズとして掲げ、コロナ後における地域社会が真の意味で「持続可能な西条市」として発展することができるよう、今この時間を大切にしながら、市政運営の礎を築いてまいります。

令和3年度予算編成概要

 それでは、引き続き、令和3年度の予算編成の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 まず、新年度における財政環境でありますが、市税収入につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による企業収益の悪化等により、個人・法人を合わせた市民税の減収が見込まれるほか、固定資産税についても、評価替えの影響等により減収が見込まれるなど、市税全体として、令和2年度当初予算を大きく下回るものと見込んでおります。

 一方、歳出につきましては、社会保障経費の充実により、扶助費が依然として増加傾向で推移するほか、介護保険事業特別会計、後期高齢者医療保険特別会計への繰出金等の増加に加え、市債の償還に要する公債費についても大幅な増加となるなど、本市の財政状況は非常に厳しいものがあり、更には、市民生活を維持するために避けることのできない大型施設の更新も予定されていることから、今後もこの状況は続くものと受け止めています。

 このような中、令和3年度の予算編成に当たっては、歳入水準に見合った歳出構造への転換に向けた「歳出改革」の推進、基金の取崩しに依存しない自立した持続可能な財政基盤の確立を基本方針とし、職員一人ひとりが、「全員参加・全員企画」で、今一度厳しい財政状況を認識するとともに、「歳出改革」を更に推し進めるべく、積極的な事業の見直しを行うなど、高いコスト意識を持った上で、創意工夫を凝らし、限られた財源を最大限有効に活用することを常に念頭に置きながら、予算編成を行いました。

 その結果、新年度の当初予算案は、一般会計で432億2,000万円となり、これを令和2度当初予算と比較しますと、金額で6億7,000万円、率にして1.5%下回る規模となりました。

 また、特別会計全体の予算規模は263億5,555万7千円で、企業会計は77億8,540万6千円となり、一般会計と合わせた全会計では773億6,096万3千円となり、これを令和2年度当初予算と比較しますと、金額で4億2,999万7千円、率にして0.6%下回る規模となっております。

 なお、新型コロナウイルス感染症対策に要する経費につきましては、別途調製をいたしております。

令和3年度の主要事業

 それでは、令和3年度の主要事業につきまして、まちづくりの基本目標である施策の大綱に沿ってご説明申し上げます。

健やかに生き生きと暮らせる福祉のまちづくり

 第1点目は、健やかに生き生きと暮らせる福祉のまちづくりであります。

 「健康づくりの推進」につきましては、がん患者及び家族等が安心して日常生活を送ることができるよう、これまで「がん対策推進条例」の制定に向けて準備を進めてきましたが、内容が整いましたことから、本定例市議会において条例案を提出させていただいたところであります。今後、市民及び関係機関との連携の下、総合的にがん対策を推進してまいります。また、健康無関心層に対しましては、引き続き、健康に対する正しい知識などを身近な人に伝える伝道師として「健幸アンバサダー」の養成に取り組み、市民の皆様の健康寿命の延伸を図ってまいります。

 「福祉の充実」につきましては、引き続き認知症への理解を深める取組や、タブレット端末等を活用し自身の認知機能の状態を早期に把握することにより生活改善を促し、介護予防及び認知症予防に繋げることで、高齢者が生きがい・役割をもって生活できる「認知症になっても安心して暮らせるまちづくり」を推進してまいります。また、高齢者の身近な生活圏域に、「地域包括支援センター」を民間委託により設置し、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることができるよう、地域包括ケアシステムの深化・推進を図ってまいります。

 「子育て環境の充実」につきましては、妊娠・出産・育児の切れ目ない支援をワンストップで提供することを目的に、今年度10月にオープンした「子育て世代包括支援センター(ハピ♡すくルーム)」を拠点とし、引き続き、母子ともに健康で、安心して子育てすることができる環境づくりを進めてまいります。また、現在整備を進めている「西条児童館」については、令和4年1月の完成を目指してまいります。

 「医療体制の充実」につきましては、先ほど申し上げましたように、まずは何よりも優先して市民希望者全員に対するワクチン接種を円滑に実施することができるよう、国・県及び関係機関との連携を図ってまいります。また、現在愛媛大学と協定を締結して実施している「地域医療寄附講座」の開設期間を5年間延長して、派遣医師による市立周桑病院の診療支援及び救急医療体制の強化に繋げてまいります。

豊かな自然と共生するまちづくり

 第2点目は、豊かな自然と共生するまちづくりであります。

 「自然環境の保全」及び「水資源の保全」につきましては、近年気候変動・外来種侵入・有害鳥獣の食害などを要因に、山林荒廃や生態系破壊が深刻化するなか、「経済」「社会」「環境」のすべての側面が持続的に維持していくことができるよう、西条市SDGsの推進を図ってまいります。また、平成16年から旧西条市を対象に暫定施行している「西條市地下水の保全に関する条例」を廃止するとともに、新たに「地域公水」の理念を盛り込んだ市内全域を対象とする新条例を制定してまいります。

 「生活環境の整備」につきましては、稼働から29年が経過した「道前クリーンセンター」の長寿命化及び延命化を図るために基幹的設備改良を推進するとともに、ごみの減量化に向けたごみの分別区分・回収方法・ごみ袋の有料化などの検討を行い、循環型社会の構築を目指してまいります。

 「上下水道の整備」につきましては、事業の効率化と経営健全化に取り組むため、上水道事業では簡易水道事業と西ひうち水道事業を上水道事業に統合し、下水道事業では西ひうち下水道事業を公共下水道事業に統合することで、上下水道事業の更なる効率化と経営基盤の強化を図ってまいります。また、ひうち地区においては、給水量の増加を背景に、新たな配水池の整備を行うことで、水道水の安定供給を図ってまいります。

快適な都市基盤のまちづくり

 第3点目は、快適な都市基盤のまちづくりであります。

 「交通体系の整備」につきましては、昨年度に策定した「西条市国土強靭化地域計画」を基に、引き続き対象となる橋りょうなどの耐震化を進めてまいります。また、「西条市地域公共交通網形成計画」に基づき、既存の公共交通体系の活性化及び再編を図るとともに、引き続き地域特性に見合った交通システムの構築や交通空白地の解消などの最適化に努めてまいります。

 「市街地整備」につきましては、通学路としての安全確保はもとより、災害時の避難路及び密集市街地の防災性の向上など多面的機能の確保を図るため、中心市街地を東西に結ぶ幹線道路である「喜多川朔日市線2工区」の完成を目指してまいります。

 「港湾・河川の整備」につきましては、過去に被災した市管理河川において、再度被災する可能性が高い河川を対象に「河川改修事業」を実施することで、防災インフラの整備を進め、引き続き減災対策に努めてまいります。

 「公園・緑地の整備」につきましては、スポーツや憩いの場としての活用とともに災害時の指定緊急避難場所を含めた防災拠点とするため、「東部公園」の完成に向けて整備を進めてまいります。

災害に強く安全で安心して暮らせるまちづくり

 第4点目は、災害に強く安全で安心して暮らせるまちづくりであります。

 「防災・減災対策の強化」につきましては、近年、激甚化・頻発化する豪雨災害、南海トラフ巨大地震に地域が一体となって対応していくため、地域の自主防災組織の結成促進と機能強化を目的に、市民が主体となって取り組む訓練、地区防災計画の策定等に対する支援を行ってまいります。また、災害時の初期対応に必要となる食料、水などの災害用備蓄品の整備を図ってまいります。更には、各種災害等に迅速に対応できるよう、昨年度から着手している「楠河分団」蔵置所整備を進めてまいります。

豊かな心を育む教育文化のまちづくり

 第5点目は、豊かな心を育む教育文化のまちづくりであります。

 「学校教育の充実」につきましては、現在取り組んでいる小中学校校舎の長寿命化整備について、すでに着手している「飯岡小学校北校舎」「神拝小学校北校舎」「丹原小学校校舎」に加え、新たに「大町小学校南校舎」の整備に着手します。また、国が進める「GIGAスクール構想」を着実に推進するため、市内小中学校に通う児童生徒一人に対してタブレット端末一台を整備し、情報活用能力の育成及び個別最適化された学習環境の整備を進めてまいります。

 「人権・同和教育の推進」につきましては、本定例会において改正案を上程している「西条市人権文化のまちづくり条例」にもとづき、現在改定作業を進めている「西条市人権文化のまちづくり基本計画」を策定することで、市民の皆様とともに、人権文化の根付いた明るく住みよい西条市の実現を目指してまいります。

活力あふれる産業振興のまちづくり

 第6点目は、活力あふれる産業振興のまちづくりであります。

 「農業の振興」につきましては、農業従事者の高齢化と後継者不足に伴う耕作放棄地の解消等を目的に、引き続き「ほ場整備事業」による基盤整備を実施し、農業生産性の向上や担い手育成、農地利用集積や耕作放棄地の解消など、地域農業経営基盤の一体的な安定化を図ってまいります。また、今年度から実施している「スマート農業加速化実証プロジェクト」を通じて更なる農業のスマート化を目指し、農作物の高品質化や作業の効率化を図ることで、より高収益で強靭な農業経営を推進してまいります。

 「林業の振興」につきましては、昨年度に設置した森林整備基金を活用し、森林の多面的機能を十分に発揮することができる森林へと誘導することで、「水」「自然」「暮らし」を守り育てる森づくりを目指してまいります。また、市内小学校において森林学習の機会を設けることで、森林整備についての理解を醸成し、林業に対する興味や関心を高めてまいります。

 「企業活動の活性化」及び「新規産業の創出」につきましては、新型コロナウイルス感染症に係る動向を見極めながら、本市がこれまで関係を構築してきた台日産業連携推進オフィス(TJPO)との連携の下、企業及び関係団体が一丸となり、本市と台湾双方の企業による産業連携やビジネスマッチングなどの経済交流を推進してまいります。また、令和4年7月に予定する産業情報支援センターの移転を視野に入れ、コーディネータなどによる新たな経営支援体制を構築してまいります。

 「観光産業の創出」につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で今年度開催できなかった「えひめさんさん物語フォローアップ事業」の実施を目指し、愛媛県や関係団体とともに、引き続き東予東部圏域の振興を図ってまいります。また、モンベル社と連携した環境スポーツイベント「石鎚 西条 SEA TO SUMMIT」の開催などを通じ、株式会社ソラヤマいしづちとの役割分担を図りながら、魅力ある観光地域づくりを促進してまいります。

 「産業人材・雇用環境」につきましては、人材確保や職場環境改善など地域企業が抱える課題を解決に導くためのコーディネータを配置し、ニーズや状況に応じた支援を行うとともに、働き方にも配慮しながら移住者やUターン者など、多様な人材と企業とのマッチングを促進してまいります。

 「西条の価値や魅力の向上」につきましては、引き続き本市の強みである移住・定住施策に全力を傾注するとともに、戦略的なプロモーションによる効果的な情報発信を行うことで、更なるブランド力の向上に努めてまいります。また、新年度には移住者やUターン者を含めた市民による転職・起業等の新たなチャレンジを支援する複合施設となる「ひと・夢・未来創造拠点複合施設(仮称)」の整備を進めてまいります。

構想の実現に向けて

 以上の施策に加え、多様化する地域課題を市民の皆様と共有し、持続可能な暮らしを実現していくためには協働のまちづくりを推進することが重要であります。

 これまで進めてきた「地域自治組織」の推進につきましては、地域自治組織設立に向けた取組を強化するとともに、各々の地域が抱える課題解消に向けた活動を引き続き支援してまいります。また、ふるさと納税を活用した仕組みをもとに今年度設置した「西条市ふるさとづくり基金」や「西条市版SIB」の仕組みを活用し、地域活性化に取り組む事業及び団体を引き続き支援してまいります。

 「経営感覚のある行財政運営の実践」及び「行政情報の運用」につきましては、今後一層の公共施設の適正配置や有効活用を推進し、将来的な財政負担の軽減を図ることで、持続可能なまちづくりの実現を目指してまいります。また、政府が推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れを受け、市民生活とデジタルとの融合による住民福祉の増進と行政サービスの効率化の双方の実現を図ってまいります。とりわけ、市民サービスの質を可能な限り維持していくことができるよう、定型的な窓口サービスのワンストップ化を図る総合窓口方式の導入に向けた検討を開始するとともに、住民票等のコンビニ交付、電子申請の導入に向けて取り組んでまいります。

 以上、新年度の市政運営につきまして、私の所信の一端を申し上げました。私にとって新たなチャレンジであり、言い訳の利かない2期目の4年間がスタートしましたが、1期目4年間の経験を活かし、西条市政の発展と住民福祉の増進に向けて今まで以上に歩みが加速するよう取り組んでまいる所存であります。

 議員の皆様方をはじめ、市民の皆様方の温かいご理解と、一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。