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毎日フォーラム「発信」掲載市長寄稿文(2019年9月号)

ページID:0056840 更新日:2019年9月11日更新 印刷ページ表示

発信

起業家支援で移住者が増える

「ワクワク度日本一」のまち

 

 「水の都」として名高い西条市では、市民の約半数が水道施設を使わず地下水で生活しています。市内約3000カ所から良質な地下水が自噴する「うちぬき」という現象が見られ、1985年に「名水百選」に選出され、95年と96年の「全国利き水大会」では2年連続でおいしい水日本一に輝いています。

 また、西条市は「地域活力の源泉は産業にあり」を掲げ、四国屈指の産業都市として発展してきましたが、地域活力を保つとともに、これからの人口減少・少子高齢化社会の本格的な到来に対処していくために、移住施策の推進など持続可能な地域社会の実現に向けた人口減少対策に力を注いでいます。

 移住施策では、マスメディアを活用して積極的に都市部へ情報発信を行うとともに、移住希望者に必要な情報を直接的にお届けすることを意識し、西条市の良さをダイレクトに実感していただいていることが特徴です。

 また、地域資源を生かして起業家を誘致・育成する「ローカルベンチャー誘致・育成事業」では、民間企業と連携して市内に起業家と地域がつながり合うプラットフォーム「Next Commons Lab西条」を設立し、10人の起業家を集めています。起業家を支援する3人のコーディネーターも移住者です。

 本事業は、総務省の「地域おこし協力隊制度」を起業に特化させる形で活用していますが、起業をサポートすることにより3年間の事業期間が終了した後も地域で自立して定住する道を整えようとしている点は、産業都市として起業者支援のノウハウを蓄積してきた西条市ならではの取り組みと言えます。

 これらの特徴のある移住施策を推進した結果、2017年度には49人であった愛媛県外から西条市への移住者が、18年度には152人まで大きく増加しました。また、宝島社「田舎暮らしの本」が公表する「2019年版 住みたい田舎ベストランキング」において「総合部門」で全国第12位にランクされました。さらに「若者世代が住みたい田舎部門」「自然の恵み部門」の2部門で全国第5位、5部門全てで四国エリア第1位という高い評価を得ることができました。

 私は市長就任から間もなく3年を迎えますが、1期目の任期を通じ、持続可能な地域社会の実現に向けた第一歩を切り開くことができたかと評価しています。西条市が「ワクワク度日本一」を実感できるまちへ進化していくことができるよう、引き続き努力してまいります。

 


 

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