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通信文化掲載寄稿文(88号)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年7月12日更新

地域おこし 地域の活性化に積極的に取り組んでいる市町村を紹介

「石鎚山系のブランド化」を目指して

 ――はじめに

 西条市は、愛媛県の東部、瀬戸内海に面した「道前地域」に位置する人口10万人余りの地方都市です。この「道前(どうぜん)」という地名には、あまり馴染みがないかと思いますが、反対に「道後」といえば、松山市「道後温泉」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。古くは愛媛県が伊予国だった時代、国府が置かれていた現在の今治市から見て東側、京に近い地域を「道前」、西側の京から遠い地域を「道後」と区分されたことに由来すると言われています。

 地理的にみると、東西に横断する形で中央構造線が走り、これを境にして、全く異なる地形が形成されています。構造線の北側には瀬戸内海に面した道前平野と呼ばれる豊かな穀倉地帯、南側には西日本最高峰1,982mを誇る石鎚山を主峰とする石鎚山系の険しい山々、これら穏やかな瀬戸内海と、肥沃な大地、急峻な山々が見せるさまざまな表情が本市の誇る特長といえます。

 ――水の都西条

 日本最大の断層である中央構造線の存在により、西条市の地下には広大な地下水盆(地下水が貯蔵される自然の容器)が形成され、全国的にもまれな被圧地下水の自噴地帯が広範囲にわたって形成されています。市内では、約3,000本の自噴井があり、良質かつ豊富な地下水が自然に湧き出しています。その自噴井は「うちぬき」と呼ばれ、過去に2年連続「日本一のおいしい水」に選ばれるなど、西条が「水の都」といわれる所以ともなっています。

 この水資源に支えられ、産業もバランス良く発展しております。特に第2次産業の分野では、大手製造業の工場が多数立地し、それを支える多様な中小企業群の生産活動により、7,197億円という四国第2位の製造品出荷額等(2017年工業統計調査)を誇ります。

 また、第1次産業の分野においても、経営耕地面積は四国一の広さを有し、愛媛県内の24.8%を占める水田面積や全国一位の生産量を誇る「はだか麦」「あたご柿」「春の七草」など、四国屈指の農業都市としての顔も併せ持っています。

 ――石鎚山系のブランド化を目指して

 観光面でも、石鎚山をはじめ、道後温泉、鈍川温泉とともに「伊予の三湯」に数えられる「本谷温泉」など、多くの資源が存在します。また、毎年10月に開催される「西条まつり」では、全国最大数ともいわれる豪華絢爛なだんじり・御輿・太鼓台が市内各所を練り歩き、毎年、県内外から多くの見物客を迎えています。こうした多くの観光資源に恵まれながらも、これまでは来訪者を迎え入れるという意識が希薄であり、また、受け入れるための環境も十分に整っていない状態が続いていました。特に、石鎚山については、西日本最高峰かつ日本七霊山の一つにも数えられ、豊かな自然とともに山岳信仰が根付く貴重な観光資源と認識されているものの、隣接する自治体間の連携が遅々として進まず、有効活用が図られてきませんでした。

 こうした状況を打開するため、2018年11月、西日本最高峰の「石鎚山(系)」に接する愛媛県西条市、久万高原町、高知県いの町、大川村の4市町村は、県域を越えた広域連携による観光振興の実現に向け、地域観光サービス統括会社「株式会社ソラヤマいしづち」を官民共同出資のもと設立しました。今後は、同社を中心に、訪れる人々、そしてこの地域に潤いを与え続ける観光地域「いしづちブランド」の確立を目指し、この地域の自然や息づく文化・伝統など、地域資源を活かした観光促進・地域経済活性化に資する取り組みを進めて参ります。

 ありがたいことに、同社の取り組みには大手旅行会社、広告代理店、アウトドアメーカー、飲食にかかわる専門企業、金融機関など、各分野を代表する企業の皆さまに参画をいただいており、それぞれが持つノウハウがこの地域資源と結びつくことで、私も想像していなかったアイデアが次々と生まれています。これまで、十分に活用することができていなかった資源群が、今では逆に、大きな可能性を秘めた手付かずの有用資源として生まれ変わりつつあるのです。

 今後、株式会社ソラヤマいしづちでは、この地域の持つポテンシャルを十分に引き出し、ここでしか創りえない付加価値の高い観光商品群を広く提供して参りますので、皆さま方におかれましては、是非、この石鎚山系エリアにご注目いただき、そしてお越しいただけることを心から願っています。

 


 

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