本文
第1回自然観察会を実施しました!平成28年5月21日
開催報告
「干潟の生き物を観察しよう」をテーマに、5月21日(土曜日)、加茂川河口にて自然観察会を開催しました。
加茂川河口干潟をご存じですか?
干潟とは、海岸で潮が引いた時に砂または泥が露出している場所のことです。河口域または内湾に多く発たちしています。泥に潜ってくらす動物等特異な動植物の生育する場所です。
中山川と加茂川河口に発たちした西条市禎瑞の加茂川河口西の干潟は、317ヘクタールで県下の干潟全体の44.9%を占めています。 この干潟は県内最大で、河口干潟としては全国でも6番目の大きさです。 潮が引くと沖まで1キロメートルほど歩いていけます。ここでは、絶滅危惧種を含め多様な生物が生息しています。 また、重要野鳥生息地にも指定されており、シギ・チドリ類など多くの鳥が観察されます。環境省の定める日本の重要湿地500に指定されています。 |
第1回自然観察会の様子
快晴のもと、第1回自然観察会を開催しました。この日は大潮で、開始時間前には、まだ干潟は海水の下でしたが、みるみる姿を現してきました。加茂川河口に広がる干潟は県内最大で、貴重な生き物を観察することができます。 まずは、講師の山本先生より干潟に入るための注意を聞きます。 |
|
干潟へ降り、泥に足をとられながら、カニやエビや貝などの生き物を探します。注意していても、干潟に埋まってしまう人もいました。 みんな一生懸命干潟を掘り返して探します。どろどろになった子も、たくさんいましたが、とても楽しそうでした。 |
|
今年は色々な種類のカニが確認できました。また、珍しいクルマエビが2匹見つかりました。 |
|
みんなが見つけた生き物を持ち寄って、どんな生き物がいたかを確認します。山本先生が、解説を加えながら、みんなで、見つかった生き物を観察しました。大人数で探すと色々な生き物を見つけることができます。干潟の生き物は、飼育するのが難しいので、元の場所に放して観察終了です。 この観察会で、普段はめったに入ることのない干潟で貴重な自然に親しんでもらい、これまで以上に地元・西条の自然に興味を持ってもらえたのではないかと思います。 |
|
【今回観察した生き物】
二枚貝の仲間 |
ユウシオガイ |
オキシジミ |
|
シオフキ |
|
マテガイ |
|
巻き貝の仲間 |
アラムシロ |
ゴマフダマ |
|
アカニシ |
|
ヤドカリの仲間 |
ユビナガホンヤドカリ |
カニの仲間 |
ケフサイソガニ |
タカノケフサイソガニ |
|
マメコブシガニ |
|
ヒメアシハラガニ |
|
コメツキガニ |
|
チゴガニ |
|
ヒライソガニ |
|
オサガニ |
|
ヤマトオサガニ |
|
イシガニ |
|
トリウミアカイソモドキ |
|
エビの仲間 |
ニホンスナモグリ |
セジロムラサキエビ |
|
イソテッポウエビの一種 |
|
クルマエビ |
|
ゴカイの仲間 |
チロリの一種 |
ヤマトキョウスチロリ |
|
ゴカイの一種 |
|
ギボシイソメ科の一種 |
|
ユムシ |
|
ヒラムシの仲間 |
ヒラムシの一種 |
講師:山本 貴仁先生(西条自然学校)のコメント
今年の加茂川河口での生きもの観察会では、クルマエビが見つかりました。以前は、クルマエビも多く生息していたようですが、最近ではあまり見つけられていませんでした。希少種のゴマフダマやユムシも見つかりました。例年と大きな環境の変化、生きものの変化はありませんでしたが、これからも観察会を続け、記録を残していけたらと思います。 |