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広報専門員の気ままに西条歩き Vol.8国安地区(後編)

ページID:0067606 更新日:2019年4月1日更新 印刷ページ表示

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その皇帝ダリアの真正面、先ほどの大慈庵のお隣が
大鉾(おほこ)神社です。

大鉾神社

明るい境内には、すっくとそびえるクスノキ。

楠

そして、木の匂い。
(クスノキの枝葉を蒸留すると
「樟脳」になるらしいですね)

触れて、パワーを感じてみます。

そう大きくも派手でもない神社ですが
ずっとここに居たいような気持ちになります。

不思議。

楠からパワーをもらう

境内を出ると、イヤホンを片耳に刺し
自転車のかごにピーマンを入れたお父さん。

ピーマン

話してみると、この大鉾神社の氏子さんとのこと。

「神社の周りには長井姓が多いんよ、
長井は元禄の時代に、本谷温泉よりずっと上の黒谷(くろのたに)から

頓田川(今治市 富田地区に注ぐ川)を伝って
ここに下りてきたんよ」と教えてくれました。

ピーマンは神社の前の、
皇帝ダリアの咲く空き地にできていたそうで。

「硬くてうま(く)ないけんど、持って帰らんかい」
ということで、ありがたく頂戴しました。

大鉾神社にて

イヤホンの中身は演歌でした。

ちなみに、黒谷はこの位置です。
ぜひ行ってみたい。

おいちゃん、ありがとうございました~。


そして、館長おすすめの、川底トンネルビュースポットが
こちらの踏切です。

マップ 踏切

11時21分壬生川駅発となる、伊予西条行きの特急いしづち!

「一番上に松山自動車道、その下に大明神川の堤防、
川底トンネルと線路があって一般の道路から見える
ここにしかない景色よ」

館長の言ってた通りでした。

愛好家の間では、かなり有名らしいこの天井川。
ご覧の皆さんも、ぜひ見てみてくださいね。
(線路へは立ち入らないようお願いします)

天井川ビューポイント

ひっつき虫にも 気を付けて!

ひっつき虫


自動車道の高架をくぐり、石鎚山(南)の方へ左折します。

マップ 高架をくぐる

すると、交通量の少ない歩きやすそうな道に出ます。
先ほど土手で会ったおじさんのおすすめ通りでした。

やはり地域のことは、
地元の人に聞かないかんなぁ。

自動車道の脇道

しばらく歩いてから、
国安幼稚園や小学校の方角へ曲がります。

マップ 小学校方面へ曲がる

県道を渡るとすぐ、煙突と動物の絵が印象的な
国安幼稚園があります。

国安幼稚園

その先に国安小学校。

時間は4時間目。
体育館ではドッヂボールの授業中でした。

国安小学校

正午前に、公民館へ帰還!

今日は2時間半のウォーキングでした。

待っていた館長や主事さんが思っていたより、
私の帰りが遅かったらしく。

「捜索願出さないかん言よったんよ」と心配されてました。

来たときに始まっていた料理教室の
お料理も完成し、皆さんが試食中でした。

お料理

「ええとこに帰ってきたね、日野さんの分もあるよ。
さては狙って帰ってきたなぁ?ハハハ」と館長。

なんてラッキーなんやろ!!

愛媛名産の鯛をふんだんに使った「鯛づくし定食」。

(鯛飯おにぎり、鯛のカルパッチョ、
エノキのわかめの梅酢和え、鯛の潮汁)

お礼もかねて、さわやか婦人学級のみなさんをパチリ!

元気でキュートな国安のお母さんたち。
いただきます~!

料理教室生徒さん

お膳をいただきながら、事務所で国安のお話を聞きます。

越智主事が見ているのは、昭和27年と記載のある、
周桑郡国安村の古地図。

国安村の地図

越智さんによると、公民館や学校のある場所は
昔は「寺屋敷」という地名だったそうです。

その“寺”は、本妙寺というお寺で
1569年、洪水で流出してしまったそうで
(大明神川が氾濫?)
現在は西条市国安42に移転しています。

地名には本当に、
奥深い歴史のストーリーが刻まれてますよね。


国安公民館の主事さんは、お2人とも「越智さん」です。

東予市史(昭和62年発行)「東予市に多い姓氏とその分布」
によると、当時は498世帯で市内で一番多い姓でした。

※ちなみに、国安地区では
1位:田中(127世帯)
2位:杉野(96世帯)
3位:越智(79世帯)

カレンダーには、ダブル越智さんのマグネットが
ピンクとグリーンで並んでいました。

行事予定

取材日には「婦人学級 魚料理」
翌日は「囲碁ボール大会」 …って??

囲碁ボールとは、ゲートボールのようにステッキで突いた球を
囲碁の五目並べのように並べ、その数を競う
レクレーションスポーツです。

国安の皆さんは熱心に取り組まれ、
婦人学級の中に「囲碁ボールを練習して帰りたい!」
という方もいらっしゃいました。

景品も準備されています。
囲碁ボール、盛り上がってます。

(外部リンク)全国囲碁ボール普及会

囲碁ボール 景品

ほか、神拝や氷見などの地域でも盛んだそう。

機会があれば、チャレンジしてみてくださいね。


最後に、国安の伝統産業「周桑手すき和紙」
山本屋さんの製造現場を訪問。

周桑手すき和紙は250年の歴史を持つ伝統工芸です。

国安での製紙業のおこりについては、
このような記載があります。

天保年間(江戸時代)田中佐平は、国安村には貧農が多く、生活にも困っているのを憂い、この現状を打開する方策を求めて多年沈思熟考の末、抄紙(紙漉)業が最適であるとの結論に達した。(略)資材を投じ、単独で抄紙を創業した。時に三十歳。素志が緒につくと、昼夜従業員とともに製紙に励み、その結果成功して収益を上げることができた。

これを見て、村民の中に、製紙業を始める者が増加し、一時は100戸以上にもおよび、村の重要産業に発展した。

東予市誌(昭和62年発行)より

山本屋さんは、藤原館長に
「国安来たら、やっぱりここ見せてもらって。」
とおすすめされた場所です。

吉井編でご紹介の森田さんが
こちらの杉野和吉さんのもとで修行されました。

まずここが紙を漉き、脱水する部屋。
窓から日光が入り、やわらかな光に包まれていました。

間近で、伝統工芸の技を見ることができます。

山本屋さん 1

この男性が、杉野博美さん(和吉さんの弟)です。

「周桑手すき和紙の紹介」にも出ていただいています。

山本屋さん 3

檀紙(紙全体にちりめん状に入ったしわが特徴)に
しわを入れる様子も見せていただきました。

下の写真の女性は、
脱水した紙を乾燥させています。

昔は、板に紙を貼り付けて天日で乾かす重労働でしたが、
今ではこのように、乾燥機にかけています。

とても手際よく美しく、
刷毛で紙を延ばす様子が印象的でした。

山本屋さん 2

山本屋さん 展示販売スペース

こちらが、婦人学級生徒さんの佐伯さん(和吉さんの妹さん)。

紙の展示・販売を行う紙蔵館も案内していただきました。

地元の伝統のものを
日常生活で使えるってうれしいですね。

(市では、お客様用のコースターなどに利用しています)

住所:愛媛県西条市国安743
電話番号:0898-66-3863
営業時間:8時~17時 
定休日:日曜日、お盆(8月13~17日)、年末年始(12月28日~1月5日)

※紙蔵館は、製造の傍ら営業


紙の里 国安。

「暴れ川」大明神川に悩まされながらも
全国的に、平野部のど真ん中では珍しい製紙業がおこり
現在もトップシェアであることなど

先人の不屈の精神が垣間見える場面もありました。

そして、ウォーキングをするのに
非常に歩きやすいまちでした。

天候が良いと、歩きながら、
石鎚山系の山々が連なって見えることと思います。

これからは、山がくっきり澄んで見える季節。

いいお天気の日は、
また国安の空気を吸いに行きたいなと思います。

今回も、読んでくださり
ありがとうございました。

広報専門員 日野

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参考

協力:国安公民館

参考資料:西条市ウォーキングマップ、国安公民館だより

お問い合わせ

・ウォーキングマップについて…健康医療推進課  TEL:0897-52-1215

・地域のことについて…国安公民館  TEL:0898-66-5028

・この記事について…シティプロモーション推進課 広報係  TEL:0897-52-1204


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