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周桑手すき和紙のご案内
愛媛県西条市国安・石田地区は、西条市の西部、周桑平野に位置し、質の良い豊富な水と気候にも恵まれ、記録では19世紀の天保年間から手すき和紙が作られています。
昭和20年代中頃には最盛期を迎え、百軒以上の業者が存在し、地域住民の多くが、紙産業に従事していました。
現在は7軒の業者が百年を越える伝統を維持し、向上心とねばり強さを信条として、一枚一枚丹念に漉き上げています。
漉かれているのは、奉書紙(ほうしょがみ)、檀紙(だんし)、楮紙(こうぞがみ)、三・六判美術書画用紙、工芸紙など。檀紙は独特な玉がけ、吊干し、自然乾燥をし、奉書紙は現在では主に乾燥機によって乾燥し仕上げています。
この手すき和紙を、単に伝統産業として終わらせるのではなく、和紙が持つ独特な趣や味わいを大切にしていきたいものです。
今日も職人さんは、一枚一枚、和紙に心を漉き込んでいます。