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西条バードウォッチング No.211~218
No.211 ヤマシギ(冬鳥)
全長34cm、四国地方には冬鳥として飛来し、平地から里山の森林に生息、夜行性で夕方から農地や果樹園の林床に出て長いくちばしを地面にとげしてミミズを捕食しています。
タシギとよく似ていますが後頭にある横縞斑で見分けます。
西条ではひうちの緩衝緑地帯、中寺の森林公園や丹原町の柿畑で観察されていますが夜行性で姿を見るのは難しい。
No.212 マダラチュウヒ(旅鳥)
全長43cm、ロシア極東、中国東北部で繁殖し日本には旅鳥として渡りの途中にまれに飛来します。
雄は灰白色の羽色に背にある黒い錨模様が識別点、雌はチュウヒ類3種とも褐色でよく似ていて識別は難しく注意が必要です。
西条では2018年に壬生川高須の農耕地で初確認され、2021年には氷見東新開で観察撮影された2例の記録があるだけの珍鳥です。
No.213 ヒメアマツバメ(留鳥)
全長13cm、アマツバメ科の鳥の中では一番小型でツバメ科のイワツバメに似ていますが、イワツバメでは腹面が白く、アマツバメ科の鳥では腹面が黒いので見分けられます。
以前に西条南中学校の校舎で越冬ツバメがいると話題になり、初めてヒメアマツバメが確認されました。
その後、市内では工場や病院の軒下で営巣が見られています。
No.214 ミゾゴイ(夏鳥)
全長49cm、夏鳥として中国南部やフィリピンなどから渡来し、低山帯の森林に生息、沢沿いでサワガニやカエル、昆虫を捕食しています。
夜行性で姿を見るのは難しく、夜中によく通る「ブォーブォー」と鳴く声で飛来していることを確認します。
西条では中寺の森林公演やひうちの緩衡緑地帯、笹ケ峰の登山道などで観察記録があります。
No.215 シマセンニュウ(旅鳥)
全長15.5cm、スズメ目センニュウ科に属し、草原に住み繁みの中に隠れていることの多い鳥です。
夏鳥として北海道で繁殖し、春と秋の渡りの季節に全国を通過しています。
西条では夜間に民家に迷い込み保護され、計測確認して放鳥した例と港新地、禎瑞乙女川や明神木室川のヨシ原で撮影された記録がありますが目撃例の少ない鳥です。
No.216 ウズラ(冬鳥)
全長20cm、稲刈りの終わった農耕地や草地に渡来、草むらに隠れていることが多く姿を見ることの少ない鳥です。
近年は卵や肉をとるため家禽として飼育されていますが、生息環境の変化もあり野生のウズラを見ることは少なくなっています。
西条では1989年1月に氷見蛭子で、1991年11月には壬生川高須の農地で探鳥会で観察した記録があります。
No.217 ショウドウツバメ(旅鳥)
全長12.5cm、ツバメより一回り小さい灰褐色のツバメです。
夏鳥として渡来し北海道で繁殖していますが、四国では春と秋の渡りの季節に旅鳥として通過しています。
褐色の背面と白い胸にあるT字形の黒帯が他のツバメとの識別点。
西条では主に秋の渡りの季節に山地の高圧電線や広い水田地帯の電線に止まって休憩しているところが見られます。
No.218 オジロワシ(冬鳥)
全長♂80cm、♀95cm、ユーラシア大陸北部で繁殖し、北海道東部でも少数が繁殖していますが、多くは冬鳥として北日本に渡来します。
主に海岸、河口、湖などに住み魚や水鳥を捕えて食べています。
成鳥では尾羽が白いところが識別点。
幼鳥は尾羽は黒褐色。西条では1989年1月3日に加茂川河口で発見され2月6日まで滞在が確認されています。