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西条バードウォッチング No.101~110
No.101 オオタカ(留鳥)
全長雄50cm、雌57cm、雌雄同色ですが雌の方が一回り大きい。
姿は精悍(せいかん)で、高速で獲物を襲う勇猛さを利用して、古くから「鷹狩り」によく用いられました。
西条でも繁殖が確認されている留鳥ですが、多くは冬季に飛来し、山間部や加茂川河口などで、小鳥や鴨を狙って狩りをしている様子が見られます。
No.102 コクガン(冬鳥)
全長61cm、雌雄同色。
日本には冬鳥として主に北海道、東北地方に飛来しますが、四国に来るのはまれ。
体の上面と胸から腹が黒く、首に首輪状の白斑があります。
海上で生活し、内湾や河口で見られます。
西条市では2005年1月に加茂川河口で初めて観察され、その後、高須海岸や港新地沖で見られたことがあります。
No.103 オオジュリン(冬鳥)
全長16cm、ホオジロ科の鳥で、北海道や東北地方北部で繁殖、冬季は関東地方以南へ移動して越冬します。
アシ原に生息し、アシの茎に潜むガの幼虫やクモなどを餌にしています。
西条では11月頃から4月頃まで、池沼や河川敷のアシ原で茎の間を上下に移動しながら虫を捕まえているところが見られます。
No.104 カモメ(冬鳥)
全長45cm、チドリ目カモメ科の鳥で、カモメ類の総称ではなく、1種名としてのカモメです。
加茂川河口で多く見られるよく似たセグロカモメより少し小さく、黄色い足・黄色いくちばしの先に赤色斑がないのが特徴です。
加茂川河口や高須海岸の干潟で群れているカモメ類の中から見つけてください。
No.105 ソリハシセイタカシギ(迷鳥)
全長43cm、セイタカシギ科のシギで、日本ではめったに見られない珍鳥。
体は白く、黒色の背のハート型をした模様が美しい清楚な感じの鳥。
西条では2013年5月に県内初記録として加茂川河口で発見され、干潟や田植えの終わった水田で長く上に反ったくちばしを左右に振って、採餌する姿が見られました。
No.106 コサメビタキ(夏鳥)
全長13cm、スズメより少し小さく、よく似たサメビタキ、エゾビタキとの識別点は胸の灰褐色の模様で見分けます。
枝先から飛び立ち、フライングキャッチで虫を捕らえ、元の枝に戻る姿が見られます。
西条では4月中旬頃、低山帯で見えはじめ、10月頃まで石鎚山系など山地の見通しのよい林で見られます。
No.107 コシアカツバメ(夏鳥)
全長19cm、ツバメより少し大きく、のどから腹にかけて細い縦斑があり、目立つ赤褐色の腰が識別点です。
ツバメより少し遅れて渡来し、学校や病院などのビルの軒下を好んで泥で徳利形の巣を作っています。
西条では近年見かけることの少なくなったツバメですが、赤褐色の腰に注意して見つけてください。
No.108 ヒバリシギ(旅鳥)
全長14.5cm、旅鳥として春と秋の渡りの季節に少数が見られるヒバリのような色をした小型のシギです。
河口干潟より周辺の水を入れた休耕田などの淡水域に渡来します。
黄色い足と背にあるV字形をした白線が識別ポイントです。
西条では禎瑞や氷見地区、高須など広い水田地帯で秋期によく見られます。
No.109 タカブシギ(旅鳥)
全長21.5cm、春と秋の渡りの季節に水田など淡水域の湿地に渡来する中型のシギです。
漢字では「鷹斑鷸」と書き、黒褐色の背全体にある白い鷹斑模様が名前の由来。
警戒性が強く、人の姿を見ると「ピッピッピッ」と鳴いて飛び立ちます。
西条では禎瑞、氷見蛭子や高須など沿岸部に近い水田地帯で見られます。
No.110 ケリ(冬鳥)
全長36cm、チドリの仲間で「ケリッケリッ」と鋭く鳴く声が名前の由来。
警戒心が強く、巣に外敵が近付くと激しく鳴いて飛び出し、攻撃します。
くちばしと脚が黄色く、飛ぶと白と黒の模様が目立ちます。
西条では近年、定期的な渡来地はなくなりましたが、氷見や禎瑞などの広い農耕地で時々見られています。