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近藤篤山顕彰事業 シンポジウムを開催しました
平成22年度近藤篤山顕彰事業
「シンポジウム 藤樹・二洲・篤山
~郷土の先哲に学ぶ人づくりまちづくり~」を
開催しました
去る11月7日、西条市総合文化会館において平成22年度近藤篤山顕彰事業の一環として「シンポジウム 藤樹・二洲・篤山~郷土の先哲に学ぶ人づくりまちづくり~」を開催しました。
このシンポジウムは、篤山先生をはじめ愛媛にゆかりの深い“近江聖人”中江藤樹先生(大洲市)、“寛政の三博士”尾藤二洲先生(四国中央市)ら3人の先哲の業績を通して、これからの人づくりやまちづくりについて市民の皆さんと一緒に考えるもので、東洋大学文学部教授吉田公平先生による基調講演と、大洲市、四国中央市、西条市それぞれの地域の有識者によるパネルディスカッションが行われました。
基調講演
日本における陽明学研究の第一人者である東洋大学文学部中国哲学文学科教授 吉田公平先生により、『人間の可能性を信ずること』と題して基調講演が行われました。
吉田先生は、3人は儒教における性善説(※)の立場から人間の生きる力を肯定的に捉えていたことを指摘、取捨選択の必要はあるものの、今の時代大いに参考にすべきところがあると語られました。
(※)性善説=人間の本性は基本的に善であるとする儒教の考え方
パネルディスカッション
吉田先生をコーディネーターとして、大洲市、四国中央市、そして西条市から合わせて4人の方がパネリストとして参加し、先人の顕彰の取り組みと、今後それをどう生かしていくのかをテーマに、パネルディスカッションが行われました。
大洲市の大洲藤樹会副会長 辻喜千治さんからは、中江藤樹先生の略歴や大洲市で行われている顕彰の取り組みが紹介されました。
西条市の愛媛・小松つばき会会長 黒川雅子さんからは、篤山椿の育成を通して篤山先生の教えを伝え学ぼうとする、石根小学校の取り組みが紹介されました。
四国中央市の尾藤二洲顕彰会理事 篠原晃さん(左)からは二洲先生の教えである「座右十戒」が、また、西条市の元愛媛県生涯学習推進講師 渡部盛幹さん(右)からは篤山先生の人となりが披露され、今の時代だからこそ、その精神に学ぶことの大切さが説かれました。
総括では、パネリストから「市民の手で顕彰活動を継続していくことが大切である」との意見が出され、吉田先生からも「先人をただ偉いと褒めるだけではなく、その価値を見出して生活の中に生かすよう努力してほしい。また篤山椿を通しての取り組みは面白く、可能性を秘めている」との提言があり、700人余りが参加したシンポジウムも盛会のうちに終了しました。
特別展示
シンポジウムに合わせ、総合文化会館展示室において3人の先哲に関する特別展示が行われました。
展示資料には、大洲市や四国中央市から借り受けたものも含まれており、来場された皆さんは貴重な資料に見入っていました。
![]() 尾藤二洲先生の書 | ![]() 谷文晁筆による中江藤樹先生肖像画 |
お問い合わせ
西条市教育委員会 管理部 社会教育課 歴史文化振興係
電話:0897-52-1628