本文
民話 ヤゲ谷の化猫退治
民話
ヤゲ谷の化猫退治
峯から千原に行く道に化猫が出るというので、人々は大変恐れ、「与茂之丞(よものじょう)」に頼んで退治してもらう事にした。ところが与茂之丞がいつ行っても姿を見せず、行かないと出てきて人を襲う。
与茂之丞が祭りの日に山に来て隠れて見ていると、「今日は祭り、何が何でも来はすまい」と言って出て来たのは大きな三毛。鉄砲で撃っても撃っても、「チャリン、チャリン」とはね返す。特別の弾でやっと撃ち殺してみると、なんと自分の家で飼っていた年寄りの三毛で、「鉄の茶釜のふた」で弾を受けていた。
この話を聞いて、人々は三毛を飼わなくなり、茶釜のふたも木にしたという。
