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第14期西条市ものづくり科学創造クラブ 活動報告
西条市ものづくり科学創造クラブは、日常の生活では体験することのできないものづくり現場の見学や、実験・工作などの
活動を通して、子どもたちが自分で考え行動すること、科学的な発想や創造性豊かな人間性を育むことを目的として、年間7回の活動を実施します。
第7回目(平成31年3月26日)
第14期ものづくり科学創造クラブ最後の活動となるこの日は、西条市内の工場見学を行いました。
木材製品の加工、販売を行っている株式会社サイプレス・スナダヤ 東予インダストリアルパーク工場を見学させていただきました。
初めに、サイプレス・スナダヤがどんなものを作っているのか、集成材とはどんなものなのかなどのお話をしていただき、
実際に集成材を触らせていただきました。
集成材には特殊な接着剤を使用しており、固まると木材そのものよりも強くなります。実際に薄くカットした集成材を割ってみると、接着剤の部分は割れておらず、クラブ員からは驚きの声があがっていました。
その後、2班に分かれて工場内の見学を行いました。
届いた丸太を太さごとに仕分ける機械や、日本でサイプレス・スナダヤにしかないドイツ製の機械で、製材が行われている様子を間近で見させていただいたり、実際の製品にも触らせていただきました。
近年、注目されている建築用材CLTの工場も見学させていただきました。
CLTは薄い板を木の繊維方向が直角になるように重ねてはり合わせて作られています。今までの集成材より強く、耐熱性などにも優れています。
大きなサイズのCLTパネルの上に乗せていただいたり、CLTでできたゴンドラにも乗せていただきました。
普段の生活ではできない貴重な体験ができました。
工場見学の後は、修了式を行い、第14期ものづくり科学創造クラブの全7回の活動が終了しました。
クラブ員の感想
・木の必要性や性能がよくわかりました。(神拝小)
・工場のしくみや木が加工される現場が見れたので良かったです。(西条小)
・CLTが思っていたよりすごくかたくてびっくりしました。(飯岡小)
・日本に1つだけの機械があってびっくりしたし、おもしろかった。(神戸小)
・ゴンドラがとても楽しかったです。(三芳小)
第6回目(平成31年1月19日)
第6回目のテーマは「静電気」。
前半は、神拝小学校の渡辺先生による静電気についての授業・実験を行いました。
初めに静電気が起こる仕組みを学び、「はく検電器」という道具を使って静電気の有無を観察しました。
「バンデグラフ」という静電気を発生させる装置を使った実験も行いました。普段はなかなか見ることはない静電気の青い火花も見ることができ、クラブ員たちは大興奮の様子でした。
みんなで手をつないで実際に静電気を感じる実験も行いました。
最初は不安そうな表情を浮かべていましたが、実験後は楽しそうなクラブ員の姿が見られました。
塩化ビニルパイプを毛皮などでこすり、ビニールのテープでできたくらげを浮かす実験も行いました。
くらげが色々なところにくっついたり、うまく浮かずに苦戦するクラブ員もいましたが、次第にコツを掴み、長時間浮かすことができるようになりました。
後半は、(株)西条産業情報支援センターの宮川先生による電子工作を行いました。
今回ははんだごてを使用し、静電気に反応して光る「不思議なライト」づくりに挑戦しました。
はんだごてを使用するのは久しぶりでしたが、クラブ員たちは慣れた手つきで工作を行っていました。
完成したライトが自分の髪や服に触れると光り、驚きの声がたくさんあがっていました。
クラブ員の感想
・静電気がコピー機などに使われていることがおどろきでした。(神拝小)
・静電気で全員にピリってきてちょっと痛かったけど楽しかったです。(神拝小)
・静電気は磁石と似ていてびっくりしました。(神戸小)
・静電気クラゲがいろいろなところにくっついてとても難しかったです。(周布小)
・ライトをつくって、いろいろなところで、ひかっていたのでおもしろかったです。(丹原小)
第5回目(平成30年12月8日)
第5回目のテーマは「レーザー」。
前半は神戸小学校の十亀先生による授業、工作を行いました。
初めにレーザー光とはどのようなものなのか少し勉強したあと、光の進み方や、鏡にあたった時のはね返り方をさまざまな器具を使って観察しました。
普通の光とレーザー光のちがい、レーザーが日常生活のさまざまな所で役立っていることも学びました。
工作では、水中マジックカード作りに挑戦しました。
光の屈折を利用した物で、水につけると角度によってカードに書いた文字や絵が消えるというものです。
まず名刺サイズの紙に、水に入れたときに消えてほしい字・絵を描きます。その上にOHPフィルムを重ね、水に入れたときに見えてほしい字・絵を描きます。ラミネートし、水につけて上から見てみると、光の屈折の関係で紙に書いた字・絵が見えなくなり、フィルムに書いた字・絵だけが見えるようになります。
クラブ員たちは「すごい!」「おもしろい!」と楽しそうに作っていました。
また、レーザー工房「絆」の辻先生によるレーザー印字の実演を行いました。
レーザーを使った機械で、木製のキーホルダーに自分たちが描いたイラストを彫っていただきました。
自分たちが描いたイラストが彫られていく様子を、クラブ員たちは夢中で見ていました。
同時に、レーザーは木に穴を開けたり、ものを切断することができることも知り、正しく使わなけれな危険だということも学びました。
クラブ員の感想
・レーザー光は人工的に強くした光なんてきいた事なかったのでびっくりしました。 (禎瑞小学校)
・レーザーを使ったメスや、3Dスキャンなど、レーザーが思った以上にいろいろな所に使われていておどろいた。 (西条小学校)
・レーザーは、かがみにあてるとはねかえることや、水にあてると水の中で、少しまがることがわかった。 (三芳小学校)
・少し失敗したけど、キーホルダーを作れてよかった。また、作ってレーザー加工しているところをみれてよかった。 (神拝小学校)
第4回目(平成30年10月27日)
第4回目のテーマは「光の波・音の波」。
授業の前半は、神拝小学校の渡辺先生による光の授業を行いました。
まず初めに色の三原色、光の三原色について学びました。
色の三原色を重ねると黒に近づいていくのに対し、光の三原色を重ねると白に近づくことが分かりました。実際に光を混ぜる実験も行い、三原色を混ぜると白い光になる様子を観察しました。
光の三原色はテレビにも利用されているということで、ブラウン管テレビの画面をルーペで拡大し観察しました。クラブ員たちは真剣に画面を見つめていました。
続いて紫外線・赤外線についても学び、ブラックライトを使った実験も行いました。
パスポートや紙幣にブラックライトの光をあてると一部が光る様子や、蛍光ペンで描いた絵に光をあて絵が光る様子を見てもらいました。他にも栄養ドリンクやはがきも一部光ることを知り、クラブ員たちは驚いていました。
後半は、周布小学校の今井先生による音の授業を行いました。
スピーカーの仕組みや、音の三要素について学びました。
「オシロスコープ」を使って音の波長のを観察も行いました。
人の声、ピアノやギターなどそれぞれ波の形が違うこと、音の高さで波長が変わることが分かり、クラブ員たちは大興奮の様子でした。
他にも、クラブ員数名にどれだけ大きな声が出せるか測定してもらったり、音についてのクイズも行いました。
授業のあとは、株式会社西条産業情報支援センターの宮川先生による電子工作を行いました。
今回はリモコンで光る「リモコンライト」作りに挑戦しました。
作り方を見ながら組み立てていきます。
むずかしいところは先生方に教えていただき、全員が無事完成させることができました。
暗いところにリモコンライトを並べ、少し離れたところからリモコンのボタンを押すと、ライトが光ります。
家にあるリモコンでも光らせることができるそうです。
クラブ員の感想
・絵の具はまぜればまぜるほど、暗い色になるけど、光はまぜればまぜるほど明るい色になることが分かった。
(西条小学校)
・蛍光ペンで、絵をかいて、ブラックライトに下に置いたら光ったのがすごかったです。 (神戸小学校)
・音の波のしくみを見たのがおもしろかったです。 (神拝小学校)
・スピーカーの仕組みが、思っていたより簡単で、おどろきました。 (飯岡小学校)
第3回目(平成30年9月15日)
第3回目のテーマは「SLや電車など乗り物の仕組みについて」。
今年度、新しく追加した授業です。
新居浜工業高等専門学校の吉川教授、谷脇先生にお越しいただき、授業・工作を行いました。
吉川教授の授業では、まず初めに創造力を豊かにするためのワークを行いました。
出されたテーマについてのアイデアや答えを制限時間内にできるだけ多く書き出します。
書き出した後は発表を行い、全員でアイデアを共有しました。
クラブ員からはたくさんのアイデアが飛び出していました。
ワークの後は、蒸気をはじめとしたいろいろな物を動かす力やエンジンの違いについて学びました。
乗り物によってエンジンの種類や仕組みが違うこと、歯車の種類を変えれば、上下運動や前後運動などのいろいろな動きができることなど、クラブ員たちは熱心に聞いていました。
映像や模型も見ながら、乗り物が動く仕組みを楽しく学ぶことができたようです。
授業の後は、谷脇先生による工作を行いました。
今回はペットボトルを使ったミニ掃除機作りに挑戦しました。
組立に苦戦する子もいましたが、新居浜高専の学生や技術室の方に教えていただき、全員が無事完成させることが出来ました。
完成した掃除機を使い、楽しそうに机の上を掃除するクラブ員の姿が見られました。
クラブ員の感想
・「ものを動かす力」は、電気、じょう気、風、水などがあると知りました。(周布小学校)
・エンジンにもたくさんの種類があることが分かった。(神拝小学校)
・手軽にそうじ機が作れた事におどろいた。(神戸小学校)
・そうじきをつくるのはむずかしかったけど、物がうごく原りがよくわかりました。(神拝小学校)
第2回目(平成30年8月21日)
第2回目となる今回は、香川県と岡山県に工場見学に行ってきました。
午前中は、窓・住宅商品、ドア商品、アルミ形材製品を生産している、YKK AP株式会社 四国製造所を見学しました。はじめに会社の概要についての説明を聞き、映像を見たあと、工場を見学しました。
押出工場では、ビレットという加工用に作られた金属の塊を加熱し、金型に高い圧力で押し付け、アルミ形材を形成しています。
実際にアルミ形材が押し出される様子を見ることが出来ました。数十メートルの長さのアルミ形材や高速で動く機械など、クラブ員たちは夢中で見ていました。
午後からはJFEスチール株式会社 西日本製鉄所 倉敷地区を見学しました。
はじめに会社の概要についての説明を聞き、その後バスで移動しながら工場内を見学しました。
工場内はとても広く、信号や線路があり、特殊な車両も走っています。見たことのない形の車や機械に興味津々な様子でした。
圧延工場では、熱せられた鉄を薄く延ばしていく工程を間近で見ることが出来ました。普段は見ることのできない迫力満点の光景に、クラブ員からは歓声が上がっていました。
クラブ員の感想
・ドアやまどの種類におどろきました。 (飯岡小学校)
・窓が作られていく所は、見たことがないので、びっくりしました。(神拝小学校)
・せいてつじょの見学をしてどうやって鉄ができるかわかってよかったです。(丹原小学校)
・鉄が、のばされていくのがすごかった。(神拝小学校)
第1回目(平成30年6月16日)
第14期西条市ものづくり科学創造クラブの活動がスタートしました。
今年度は、クラブ員40名で活動を行っていきます。
はじめに、西条市産業振興課の髙橋課長、クラブで授業をしてくださる先生方にあいさつをしていただきました。
その後、いよいよ授業スタートです。
第1回目のテーマは「半導体」。
神戸小学校の宮﨑先生による、半導体やトランジスターについての授業を行いました。
半導体とはどんなものなのか、トランジスターはどんな働きをするのか、クラブ員たちは熱心に聞いていました。
みんなで手を繋ぎ、豆電球を点灯させる実験も行いました。
人の体をわずかな電流が流れていき、トランジスターのスイッチング作用により豆電球が点灯します。
豆電球が点灯すると、クラブ員からは歓声が上がっていました。
授業の後は、(株)西条産業情報支援センターの宮川先生による電子工作を行いました。
今回は暗くなると光る「光センサーライト」づくりに挑戦しました。
初めて使うはんだごてに苦戦する子も多くいましたが、先生方に教えていただきながら、全員が無事に完成させました。
実際に暗い所に行くとライトが光る様子に、クラブ員たちは驚いていました。
クラブ員の感想
・トランジスターは大きいものから、けんびきょうで見えないくらい小さなものまであったのですごいなと思った。(西条小学校)
・半導体は、条件によって導体になることが分かりました。(神拝小学校)
・光センサーライトを作るのが、とっても楽しかったです。(神戸小学校)
・はんだは、とけてもすぐかたまっているのですごいと思った。(石根小学校)