本文
Xin chào❣【NHIのLOVE SAIJO Style No.14】ベトナムの祝日
国際交流員NHI(ニー)の「LOVE SAIJO Style」へようこそ!
※ベトナムから来た3代目国際交流員 NHIが西条で体験し、発見したことなどを通して、母国のことをご紹介するページです。
《ベトナム祝日紹介講座》
5月12日(日)10時から11時30分まで、SAIJO BASEでベトナム祝日紹介講座を行いました。祝日を紹介するだけではなく、西条ベトナム会会員の方をご招待し、現地で祝日をお祝いした経験やベトナム旅行時のアドバイスや注意点などを発表していただきました。今回の講座の休憩時間には、ベトナムの緑茶と落雁に似た100年前からあるベトナムのお菓子「緑豆のお菓子」を試食していただきました。日本のお茶に比べて少し苦いベトナムのお茶と甘いお菓子はよく合い、とても美味しいです。参加者には日本とは違うベトナムの文化を感じていただきました。今後もベトナムのことをたくさん紹介していきたいと思いますので、ご興味がございましたら、応援よろしくお願いいたします。
※西条ベトナム会ではベトナムとの文化交流を行っております。いろいろな活動やイベントがありますので、ぜひご参考に!
ベトナムの祝日
ベトナムでは新暦と旧暦両方のカレンダーが使われており、1年間で50日ほどの記念日や行事、それに伴う特別休暇があります。ただし、国民の祝日として主要なものは6つ(合計11日間)しかないので、東南アジア諸国の中で一番祝日が少ない国だと言われています。もし所定休日(だいたい土・日のこと)が祝日と重なった場合は、振り替え休日となります。また、毎年のテト(ベトナム旧正月)と建国記念日の休日は首相が国の状況や年間カレンダーなどを考慮して決めています。旧暦と新暦には数日程度のずれがあることや、首相が状況を見て祝日を決定することから、ベトナムの祝日は毎年同じではありません。そのため、祝日は一カ月から二カ月前くらいに正式に発表されています。下記の表をご覧いただくと、日本にある春分の日や山の日、スポーツの日などの祝日とは違って、長い間外国からの侵略を受けていたベトナムの祝日はほとんど国成立の史上に関するものばかりです。これらの記念日は非常に大事な日で、国を守る先代への感謝の気持ちを深く伝える意があります。
日付 | 新暦 | 旧暦 | 祝日名 |
1月1日 | 〇 | 元旦(新正月) | |
12月29日から5日間数え | 〇 | テト(ベトナム旧正月) | |
3月10日 | 〇 | フン王命日 | |
4月30日 | 〇 | 南部解放記念日 | |
5月1日 | 〇 | メーデー(国際労働者の日) | |
9月2日 | 〇 | 建国記念日 | |
9月1日か9月3日 | 〇 | 建国記念日の休日 |
祝日の紹介
1月1日・元旦(新暦) 鮮やかなカウントダウン
ベトナムでは旧暦の正月の方をお祝いするので、昔から新暦の正月はただ普通の休日です。しかし、国際化のため、近年ホーチミン市やハノイ首都など大きな都市で年越しカウントダウンイベントと花火を行っています。カウントダウンでは大きな公園や通りに何千人もの人々が集まり、音楽やステージの光、花火を組み合わせてイベントが行われます。とてもにぎやかな雰囲気で盛り上がっています。
《フエ市カウントダウン2024の様子》
出典:Kenh 14(ベトナムのニュースサイト)
12月29日~1月3日(旧暦) 伝統的なテト
【テト】はベトナムの旧正月で、ベトナム人にとって1年間で一番長く、一番大事な祝日です。どこにいても、何をしていても、テトになると必ず皆が帰省して家族の集まりを楽しみます。海外で働いており帰省できない人々の多くは、テトの期間中涙が出るほど寂しさや悲しさを感じるので、もしそのような方にお会いになったら、テトの大事さを感じられると思います。国際交流員NHI(ニー)の「LOVE SAIJO Style」へようこそ!でテトについて詳しく紹介しておりますので、ぜひ下記のリンクからご覧ください。
https://www.city.saijo.ehime.jp/soshiki/kokusaisuishin/saijoshibetonamuoshougatsu.html
※もちろん新暦の正月のカウントダウンイベントより旧暦の正月のカウントダウンイベントの方が立派であり、大きい都市だけではなく小さな自治体でも行われています。
3月10日(旧暦)フン王命日
フン王はベトナム史上初めての国家とされるバンラン国の王様の総称です。バンラン国には2600年間にわたり、18代の王様が存在していたと言われておりますが、推定在位期間を考慮すると人間の寿命ではあり得ないことなので、フン王時代に本当に18代の王様が存在していたかどうかは未だ不明です。しかし、残存している古代文化の証拠はベトナム人にとって非常に大事な財産であり、多くの方が国家の先祖を尊敬しております。そのため、バンラン国が成立した場所であり、現在のベトナム北部にあるフート省ではフン寺歴史遺跡地区が創立され、毎年この日になると、何万人ものベトナム人が遠くからフン寺に参り、フン王様へ御礼を申し上げます。そのお祝いのため、フート省もたくさんの伝統的な行事やイベント、活動などを行ったり、花火を打ち上げたりしています。2012年には【フン崇拝の信念】がユネスコ無形文化遺産として登録されました。
《フン王様》 《フート省》 《駕籠行列》
出典:VNExpress(ベトナムのニュースサイト)
4月30日・5月1日(新暦) 南部解放記念日・メーデー(国際労働者の日)
ベトナム近代戦争史では、大国の権力闘争のため、2つの大きな戦争がありました。1858年、フランスは植民地としてベトナムを支配するためベトナム侵略を始めました。ベトナム独立のためたくさんの抗争があった後、一旦フランスから独立しましたが、次はフランスだけではなく日本から侵略されました。そのせいで、1954年に北ベトナムと南ベトナムは分断されました。後に北ベトナムは解放されましたが、南ベトナムがアメリカに支配されるようになりました。その時からベトナムには2つの政府があり、違う制度、違う文化が存在しました。全国統一のため北ベトナムが抗争した結果、やっと1975年4月30日に勝利し、ホーチミン市(南部)にある統一会堂というベトナム戦争終結の舞台で南部が解放されました。現在、統一会堂は南ベトナムの歴史的観光地になり、海外から観光客がよく訪れています。毎年多くの国民がこの場所を訪れ、この日を祝います。来年は、南部解放50周年記念の年なので、添付写真のように、統一会堂前の通りで大規模な軍事パレードを実施するようです。もしその時にベトナムにいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。5月1日・メーデーの日(国際労働者の日)はベトナムの普通の休日と同じなので、特に行事はありません。
《ベトナム戦争終わりの瞬間》 《統一会堂》 《40周年解放記念日パレード》
出典:政府電子情報ポータルサイト
9月2日(新暦)建国記念日
上記のように、1858年にフランスがベトナムの侵略を始めてから、ベトナムの軍隊は度重なる抗争をした末、1945年9月2日にホーチミン氏がハノイ市(現在ベトナムの首都)のバ・ディン広場でベトナム独立宣言を行い、【ベトナム民主共和国】が成立されました。ホーチミン氏は、独立のために多大な貢献をしたベトナムの主席で、ベトナム民族の父と言われております。ホーチミン氏の功績を称えるため、バ・ディン広場の後ろに【ホーチミン廟】が作られ、ホーチミン氏の遺体が安置されています。毎年、建国記念日になると30度から40度の暑さの中でも大勢の方がホーチミン廟を訪れ、何万人もの長蛇の列ができています。
《ホーチミン氏が独立を宣言した様子》《現在バ・ディン広場》 《ホーチミン廟訪れ》
出典:Thanhnien(ベトナムのニュースサイト)