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地域コミュニティのあり方研究会
地域コミュニティのあり方研究会
設置背景・目的
平成16年に2市2町が合併した本市では、地域によって人口や規模、自治会の成り立ちや各種団体との関係、行政との関わり方など、さまざまな事情が大きく異なり、画一的な手法では、これからの地域づくりを行っていくことが難しいと考えます。このため、地域の住民がそれぞれの地域づくりについての違いや課題を共有し、これからの地域づくりのあるべき姿を自由に、かつ継続的に話し合える場として、研究会を設置しました。
なお、本研究会の設置については、市民協働に関する政策アドバイザーである櫻井常矢氏より、平成29年8月26日に開催した「地域づくり講演会」で提案いただき、参加者の皆様のご協力を得て実現したものです。
研究会メンバー
・地域づくり講演会(平成29年8月26日開催)の参加者および地域づくりに関心のある方 32名
開催状況
日 時 | 場 所 | |
---|---|---|
第1回 | 平成29年10月24日(火曜日) 19時~21時 | 西条市役所本館 5階 502会議室 |
第2回 | 平成29年11月13日(月曜日) 19時~21時 | 西条市役所本館 5階 502会議室 |
第3回 | 平成29年12月18日(月曜日) 19時~21時 | 西条市役所本館 5階 502会議室 |
第4回 | 平成30年1月15日(月曜日) 19時~21時 | 西条市役所本館 5階 502会議室 |
第5回 | 平成30年2月9日(金曜日) 19時~21時 | 西条市産業情報支援センター 4階 研修室 |
第1回開催概要
日時 平成29年10月24日(火曜日) 19時~21時
場所 西条市役所本館5階 502会議室
内容 研究会の役割を描く・研究会メンバーの紹介
第1回目となる今回の地域コミュニティのあり方研究会では、玉井市長の挨拶の後、市民協働に関する政策アドバイザーの櫻井常矢先生から、8月26日の講演会の振り返りなども踏まえて、「なぜ、地域づくりなのか」をテーマに多様化・深刻化する地域の課題、地域の暮らしを支えるための広域コミュニティの必要性について講話をいただいた後、研究会メンバーによる自己紹介、班ごとによる地域の現状や課題、研究会への期待など自由な意見交換を行いました。
次回は、自治会や市民活動団体の特徴的な取り組みと工夫について研究する予定です。
(研究会の様子)
第2回開催概要
日時 平成29年11月13日(月曜日) 19時~21時
場所 西条市役所本館5階 502会議室
内容 自治会や市民活動団体の特徴的な取り組みと工夫について
今回の研究会は、4名ずつのグループに分かれ、各地域の自治会や婦人会、ボランティア団体、市民活動団体などが実施している取り組みの目的、始めるに至ったきっかけや特徴、工夫について分類し、整理しました。
その結果、市内には、さまざまな特徴を持ち、工夫を凝らした取り組みが数多く存在する一方で、「地域住民の交流」を目的としたものや「毎年行われることが決まっている」といった取り組みが多く、地域住民のニーズに基づいた「地域の暮らしを支える」、「地域の困りごとを解決する」ということを目的とした取り組みが少ないことが明らかとなりました。
今回の研究会では、「何のためにやっているのか」、「誰のためにやっているのか」ということを振り返り、取り組みの目的を再確認することの大切さ、また、目的の捉え方を変えることによって、地域課題の解決に繋がる取り組みが存在すること、そして、市内には、豊富なアイデアによってさまざまな取り組みが実践されていることを認識しました。
次回は広域コミュニティについて考えるとともに、自治会や市民活動団体の課題と解決策について研究する予定です。
(研究会の様子)
第3回開催概要
日時 平成29年12月18日(月曜日) 19時~21時
場所 西条市役所本館5階 502会議室
内容 広域コミュニティを考える (1) 地域のくらし・団体の課題と解決策について
今回の研究会では、地域の暮らしや地域で活動する団体の課題について整理し、その解決方策として広域コミュニティの可能性や他の地域や団体との連携によるメリット、デメリットについて研究しました。
一人暮らしの高齢者の増加、自治会役員等の高齢化、地域活動の担い手の不足、防災への備え、空き家の増加など、多様な課題の解決に向けた取り組みが不足する一方で、広域コミュニティや他団体との連携による解決を目指すことで「人材や情報が豊富となる」、「役員等に掛かる負担が軽減される」、「閉塞感からの脱却が期待できる」などの意見がありました。
しかし、広域コミュニティや他団体との連携による地域課題の解決に向けた取り組みには、「まとめ役となるリーダーや事務局を担う人材の負担が増す」、また、「地域の拠点となることが想定される公民館の負担増が危惧される」という意見も多く、「広域で事業を行うことできめ細かい目配りやサービスを行うことが難しくなるのではないか」という心配の声もありました。
今回の研究会では、地域の課題を解決するための広域コミュニティや他団体との連携による解決という新たな可能性を研究するとともに、その解決策に潜むデメリットにも着目した研究会となりました。
次回は、行政(公民館等の拠点施設を含む)との関わりについて研究する予定です。
(研究会の様子)
第4回開催概要
日時 平成30年1月15日(月曜日) 19時~21時
場所 西条市役所本館5階 502会議室
内容 広域コミュニティを考える (2) 行政(公民館等含む)のかかわりについて
今回の研究会では、前回研究を行った「地域の暮らしや地域で活動する団体の課題」「広域コミュニティの可能性や他の地域や団体との連携によるメリット、デメリット」について市民協働に関する政策アドバイザーである櫻井常矢先生が分析した内容をメンバー間で共有した後、「地域活動を通して感じている行政の課題」、「地域活動に必要なサポート」、「広域コミュニティの設立、運営を想定した際に必要なサポート」について研究を行いました。
その結果、行政に対しては、「縦割りによる連携不足」、「財政支援の不足」など多くの課題が見つかるとともに、自らの活動に対しては、「情報、交流、人材の不足に対するサポート」、「行政との間にたって仲介役や活動に対する評価をしてくれる存在」、「財政的なサポート」、「若者の力」などが求められていることがわかりました。
また、広域コミュニティに対しては、「リーダーの育成」、「情報や意見を交換できる場」、「各種団体の負担の軽減」などが必要であるとの意見が出たほか、公民館の重要性を指摘する意見も多くありました。
次回は、来年度以降の本格検討に向けた準備とこれまでの総括を行う予定です。
(研究会の様子)
第5回開催概要
日時 平成30年2月9日(金曜日) 19時~21時
場所 西条市産業情報支援センター 4階 研修室
内容 研究会のまとめと来年度にむけて
今回の研究会では、これまでの研究会を通してメンバー自身が学んだこと、印象に残ったこと、自分の地域や仲間に伝えたいことなどをメンバー間で共有した後、来年度以降に地域コミュニティのあり方を本格検討するにあたり、その内容や方法、参加メンバーなどについて話し合いました。
各メンバーからは、「地域の特性を大事にしてもらいたい」、「参加者が楽しく議論できる雰囲気を大切にしてもらいたい」など、多くの意見が出され、最終回となった今回も各テーブルで熱心な議論が展開されました。
これまでの5回にわたる地域コミュニティのあり方研究会では、「自治会や市民活動団体の特徴的な取り組みと工夫」、「広域コミュニティの可能性や他の地域や団体との連携によるメリット、デメリット」、「地域づくり推進に向けた行政の役割」、「地域づくりに必要なサポート」など、様々なテーマについて研究を行うことで、本市の現状や課題を把握するとともに、地域づくりに関わる多くの方にご参加いただき、新たなネットワークが構築されるなど、大変有意義な研究会となりました。
(研究会の様子)
地域コミュニティのあり方研究会報告書
研究会では、西条市の地域コミュニティの現状と課題の共有、広域コミュニティ形成に向けた検討課題の整理、来年度以降に設置する委員会に関する提案など、平成29年10月から平成30年2月にかけて計5回延べ10時間以上にわたる研究活動を行ってきました。
このたび、本研究会において、別添のとおり「地域コミュニティのあり方研究会報告書」を取りまとめましたので、公表いたします。