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公立学校施設の耐震化公立学校施設の耐震化状況
学校施設は、児童生徒などが一日の大半を過ごす学習・生活の場であるとともに、地域住民にとっては、災害発生時の避難場所となるなど、その安全性の確保は極めて重要です。
令和4年8月1日現在、西条市内には、小学校25校・中学校10校・幼稚園3園の市立小中学校・幼稚園があり、建物の総数は136棟ですが、このうち新耐震基準(※1)設定前に建設された建物は62棟です。
この62棟について耐震化工事を完了し、未改修の建物は0棟となっています。
小中学校・幼稚園の耐震化状況(令和5年8月1日現在)
学校数 | 校舎・全棟 | 棟数 (A) |
耐震性あり | 未改修 | 耐震化率 (B+C)/A |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
新耐震基準 (B) |
改修済 (C) |
||||||
小学校 | 25 | 全棟 | 84 | 40 |
44 |
0 | 100.0% |
(うち校舎) | 58 | 30 | 26 | 0 | 100.0% | ||
中学校 | 10 | 全棟 | 46 | 30 | 16 | 0 | 100.0% |
(うち校舎) | 28 | 17 | 12 | 0 | 100.0% | ||
小計 | 35 | 全棟 | 130 | 70 | 60 | 0 | 100.0% |
(うち校舎) | 86 | 47 | 39 | 0 | 100.0% | ||
幼稚園 | 3 | 全棟 |
3 |
3 |
0 |
0 | 100.0% |
(うち校舎) |
3 |
3 |
0 | 0 | 100.0% | ||
合計 | 38 | 全棟 | 136 | 74 | 62 | 0 | 100.0% |
(うち校舎) | 89 |
50 |
39 | 0 |
100.0% |
【対象建物】
非木造施設:2階建て以上または延べ床面積200平方メートル超の建物
木造施設:3階建て以上または延べ床面積500平方メートル超の建物
西条市の耐震化について
西条市では、平成20年2月策定の西条市耐震改修にかかる基本方針に沿って、旧耐震基準(昭和56年5月以前に建設された建物)の既存鉄筋コンクリート造校舎全棟に対しまして、緊急的かつ迅速な補強工事をおこなうべく、平成20年度から校舎の耐震補強工事を施工し、平成27年度には、校舎・体育館の耐震工事は完了しております。
その際に採用されました耐震改修工法であるSRF工法(※2)におきまして、国が推奨するIs値(※3)に基づく耐震改修方法とは違う考え方で耐震改修を行っていることから、文部科学省発表の耐震改修率との違いが生じております。
現在は施設の老朽化に伴う、長期的な視点での施設改修が文部科学省により推奨されている現状から、令和2年度末に策定した「西条市学校施設長寿命化計画」に基づき、学校施設の長寿命化事業を進めており、長寿命化改修と並行し、追加施工することにより、国の推奨する数値に対応した耐震改修にも努めております。
また、令和6年度9月補正予算より、小中学校施設躯体健全化事業として、老朽化する校舎外壁の劣化部分の改修と併せて、国の推奨する数値に対応した耐震改修を、これまで以上に多くの学校で進める予定としております。
今後は、学校規模適正化の検討状況も見据えながら、国基準にも対応した整備を適切に検討してまいります。
※1 新耐震基準
建築基準法で定められた、建物の地震に対する構造の基準のことをいい、現行の基準(新耐震基準)は昭和56年6月1日に施行されました。この基準の建物は大規模地震(震度6強程度)に対して、構造体に損傷が生じても倒壊することなく、人命に被害が出ないようにすることを基本に設計されています。
※2 SRF工法
構造品質保証研究所が特許を持つ耐震改修工事の工法の一つ。ベルト状のポリエステル繊維を包帯状に柱に巻きつけ、柱を補強することで大きな地震を受けても鉛直方向に潰れないようにする工法で、包帯補強とも呼ばれています。
詳しくは、構造品質保証研究所のホームページをご覧ください。
※3 Is値
構造耐震指標。建物の耐震性能(地震に対する安全性)を数値化したもので、その値が大きいほど耐震性能が高いことを表しています。文部科学省では、補強後のIs値が0.7を超えることとしています。