石鎚山系とは
西日本最高峰の石鎚山(1,982m)を中心に、愛媛県と高知県の県境に沿って東西約50km以上に広がる石鎚山系。石鎚山系の魅力は、石鎚山の主峰天狗岳の高さだけではなく、1,700m以上の個性豊かな山々が十数座を数える雄大なスケールと、変化に富んだ地形と地質、渓谷美、さらに石鎚特有の高山植物など特徴的な自然が広がる多面性にあります。
石鎚山系の名山
石鎚山系は日本百名山石鎚山を主峰とし、二百名山、三百名山に数えられる山々を従えています。特に石鎚山、笹ヶ峰、瓶ヶ森はその山容の美しさから「伊予三山」「伊予の三名山」と呼ばれています。
▶石鎚山(1982m 西日本最高峰、日本百名山)
▶笹ヶ峰(1859.6m 日本二百名山、四国百名山)
▶瓶ヶ森(1896.5m 日本三百名山)
▶伊予富士(1756.2m 日本三百名山)
▶寒風山(1763m 愛媛県と高知県の県境の山)
▶堂ヶ森(1689m 石鎚山系の西端)
はっきりとした垂直分布
標高差2,000mの石鎚山の気候は、高山帯と亜熱帯を除けば日本の主な植生帯が観察でき、南北2,000kmにおよぶ日本列島の自然が詰め込まれています。石鎚山系で見られる高山性植物は氷河時代の「おきみやげ」とも言われており、高い標高や厳しい気象条件がこれらの自然を守ってきたといえます。また、石鎚山系には、環境に適応するために独自の変化をした固有種も多く、一説によると40種類以上も存在すると言われています。
石鎚山系の固有種
イシヅチサクラ
石鎚国定公園
国定公園とは、日本において国立公園に準ずる景勝地として、環境大臣が指定したものです。
石鎚国定公園は、西日本最高峰の石鎚山(1,982m)を主峰とする石鎚山脈の一部を区域として、昭和30年11月1日に指定され、平成27年には指定から60周年を迎えました。総面積は10,683ヘクタールで、指定区域のほとんどを愛媛県が占めており、石鎚山系の景観美や面河の渓谷美などが特徴です。
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▶石鎚国定公園の範囲 愛媛県ホームページ
石鎚山系からの恵み~名水“うちぬき”~
西条市内には「うちぬき」と呼ばれる地下水の自噴井が約3,000カ所もあります。「うちぬき」とは、主に石鎚山系に源流をなす加茂川を流れる水が地下にしみこんで溜まり、圧力を受けて地上に噴き出してきた水(「打ち抜き」)のことで、古くから市民に親しまれるとともに、多くの農産物を育んでいます。これは、本市が「水の都」と呼ばれるゆえんであり、昭和60年に環境庁(現環境省)の「名水百選」や平成7年に国土庁(現国土交通省)から「水の郷」に認定され、平成7年と8年には全国利き水大会(※)で2年連続一位に選ばれるなど、その美味しさが認められています。
※“いびがわ”ミズみずフェスタ実行委員会主催の「全国利き水大会」
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▶うちぬきページ