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人権ホットメール2011年2月号
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2011年2月号
大人の役割
少子化の中、かけがえのない存在の子どもたちが、いじめが原因で自殺する事件が後を絶ちません。子どもたちの不安や悩みを受け止め、安心できる居場所づくりに、学校と家庭、地域が連携して取り組むことが求められています。
昨年、松山市で乙武洋匡さんの講演「みんなちがって、みんないい」を聴く機会がありました。
彼が大学在学中に出版した「五体不満足」は、ベストセラーとなり多くの人々の共感を呼ぶと同時に、障がい者に対するイメージを変えるものでした。
現在は、スポーツライターとして活躍されていますが、小学校教諭として教壇に立ったことがあり、その中から学んだことなどを話されました。
「みんなちがって、みんないい」この言葉は、金子みすゞさんの詩「わたしと小鳥とすずと」に出てくるが、この詩をじっくり読むと、空をとべない、地面をはやく走れない、きれいな音がでない、たくさんのうたは知らないと、そこには、「できないこと」ばかりが並んでいることに気づく。
人は誰でも苦手なこと、できないことがある。それはあたりまえのことで、落ち込んだり自信をなくしたりする必要なんてない。
自分には自分の良さがある。人は完全なマルでなくてもよい。お互い良いところ、得意なところを発揮し、足りないところは補い合えばよい。
子どもに対して、私たち大人がしなければならないことが二つある。
一つは、子どもの一番良いところを見つけてあげること。
もう一つは、それを徹底的にほめて自信を持たせること。
さらに学校の先生には、してほしいことがまだ一つある。
その子の良さを周りに積極的に知らせてあげること。
これらは、あたりまえのこと、分かりきったことだと思いますが、どれだけ実行できているでしょうか。学校では、自尊感情を育てることや命の大切さを教えていますが、このことを学校だけに任せないで、私たち大人の役割として一人一人が自覚しなければと強く感じました。
西条市人権教育協議会
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