本文
西条バードウォッチング No.61~70
No.61 ハジロコチドリ(旅鳥)
2003年3月、加茂川河口で初めて確認されて以来、毎年飛来している珍鳥ハジロコチドリです。
9月上旬に渡来し翌年春までシロチドリの群れと行動を共にしています。
留鳥のコチドリとは、くちばしの形、胸の黒い帯、足の色や翼上面に出る白い線が識別点。
今年も無事に帰って来ることを願っています。
No.62 タヒバリ(冬鳥)
全長約16cm。
名前は「田に住むヒバリ」の意ですが、ヒバリではなくセキレイの仲間です。
10月ごろ冬鳥として稲刈りの終わった農耕地に飛来し、翌年4月ごろまで越冬します。
西条では禎瑞や氷見蛭子、河原津などの広い水田地帯で「ピピッピピッ」と鳴きながら群れで飛び回っているところが見られます。
No.63 コチョウゲンボウ(冬鳥)
冬鳥として稲刈りの終わった広い農耕地に渡来する、ハト大の小型のタカでハヤブサの仲間です。
開けた農地を狩場にして畔や土塊の上に止まり、類似種のチョウゲンボウのようなホバリングはせず、低く速く飛んで獲物の小鳥を狙います。
西条では禎瑞や氷見蛭子の広い農地で11月から3月頃まで見られます。
No.64 マガン(冬鳥)
「竿になり鉤になり」の編隊飛翔で知られる「雁」の仲間。
カリガネやヒシクイと区別して、普通のガンという意味で「真雁」と呼ばれています。
1997年11月に県下で初めて加茂川河口で飛来が確認されて以来、西条では禎瑞・氷見蛭子・高須などの広い農耕地で時々見られ、越冬した記録もあります。
No.65 アメリカヒドリ(冬鳥)
北米大陸に生息するヒドリガモの近縁種で、日本には少数が越冬のため飛来する珍しいカモです。
雄は額から頭頂が白く、目の後方に光沢のある緑色の帯が見られます。
ヒドリガモとの交雑個体もいて識別は大変困難です。
西条では加茂川河口や高須海岸でヒドリガモの群れに混じってまれに見られます。
No.66 オオハシシギ(冬鳥)
数少ない旅鳥または冬鳥として、繁殖地のシベリア北部から日本へ渡来します。
全長29cm、冬羽では背は灰褐色、真っすぐな長いくちばし、黄褐色の足、腰の白い部分が背中まで切り込んでいるところが特徴の地味な鳥。
2010年12月に西条では中山川新兵衛橋付近で初めて2羽を発見、撮影された珍しいシギです。
No.67 ヨシガモ(冬鳥)
メタリックな緑色光沢のある雄の頭部を「ナポレオンハット」という愛称で呼んでいる美しいカモです。
雄はのどが白く、首に黒と白の輪があり、尾の近くには垂れ下がったような飾り羽があります。
雌は全身茶色で黒褐色の斑がありますが、地味で目立ちません。
加茂川河口や黒瀬ダム湖で少数が見られます。
No.68 ウグイス(留鳥)
「梅にウグイス」「松に鶴」など、絵になる組み合わせとして古くから好まれ、「ホーホケキョ」と鳴けば姿は見えなくてもウグイスだと分かるほど、日本人に親しまれている有名な鳥です。
「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれ、春も盛りになると野山の至る所でさえずりが聞かれますが、姿はなかなか見せてくれません。
No.69 オグロシギ(旅鳥)
全長38cm、真っすぐな長いくちばしを持った大型のシギです。
飛ぶと名前のとおり、尾羽に鮮やかな黒帯が見られ、翼の明瞭な白帯も目立ちます。
西条では田植えの終わったころ、高須や氷見蛭子、禎瑞など河口近くの広い水田地帯で見られ、秋の渡りの季節には加茂川河口干潟でも見られます。
No.70 カワガラス(留鳥)
全長22cm。1年中渓流に住み、全身黒褐色の鳥なのでこの名前が付きました。
流れの早い浅瀬でよく潜り、川底を歩くように泳いで水生昆虫を捕食。
警戒すると「ピッ、ピッ」と鳴いて川面を直線的に飛び去ります。
西条では、加茂川中流域石鎚ふれあいの里付近や丹原町鞍瀬川磐根神社前などで見られます。