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脳卒中の治療は一刻を争います。
特に脳梗塞の場合、発症後すぐであれば、脳の血管に詰まった血のかたまりを溶かす薬(t‐PA)の投与により、救命率が上がり、後遺症も軽くなる可能性が高まります。
ただし、t-PAは発症後4~5時間以内に行う治療法です。治療前の検査に1時間程度かかりますので、症状が出てから遅くても2時間以内には病院を受診しましょう。
顔(Face)・腕(Arm)・言葉(Speech)の異変に気づいたら発症時刻(Time)を確認し、すぐに 119番!!
にっこり笑ってください。
両手を挙げてください。
簡単な文章を言ってください(例:「今日はいい天気ですね」)
3つのチェックポイント(顔・腕・言葉)のうち、どれか1つでも該当したら、「脳卒中」の可能性大!!
時間が勝負です。119番に電話するか一刻も早く病院を受診してください。
一過性脳虚血発作(TIA)のように、明確な初期症状として表れていない場合でも、脳梗塞の前兆ともいえる症状が現れている場合もあります。
以下のような症状が日常的に出ている場合は、脳の血管に何かしらの症状が出始めている可能性が高いため、一度医療機関で精密検査を受けることをおすすめします。
脳卒中の中でも脳梗塞は真冬に多く発症すると言われますが、冬に次いで夏にも発症のピークがあります。なぜなら、汗をかくと血液中の水分が減って固まりやすくなってしまうからです。
通常1日に必要な水分量は2,4リットル。このうち食べ物から約1リットルが摂れるので、飲み物として1~2,5リットルを取る必要があります。汗をかいたときはさらに多くして摂るようにしてください。
血液中の水分量をある程度一定に保つために、一気飲みするのではなく、1回にコップ1杯程度を起床時や3度の食前、食事中、のどが渇いたときなどにこまめに飲むようにするといいでしょう。
また、睡眠中は水分の補給ができないため、健康な人でも血液の濃度が上がり、脳梗塞を起こしやすくなりますが、寝る2時間前に水分を摂るようにすれば、胃に負担をかけることもありません。
食事は効果が高い脳卒中予防策ですが、ウォーキング、ジョギング、自転車、水泳などの有酸素運動を継続して行い、運動不足を解消することも心がけてください。そして過労と睡眠不足を避けることが予防につながります。