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水の歴史館 黒瀬ダムの歴史 1

ページID:0070193 更新日:2015年1月15日更新 印刷ページ表示

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黒瀬ダムの歴史

愛媛県西条地方局黒瀬ダム管理事務所が作成した「黒瀬ダム」パンフレットの内容を中心に掲載しています。

黒瀬ダム建設の経緯

加茂川は瓶ヶ森、石鎚山、笹ヶ峰四国連山に源を発し、西条市を貫流して、瀬戸内海に注ぐ流路延長約33km、流域面積200km2におよぶ、県下有数の河川です。

 下流一帯は、西条平野に広がり、そのうえ瀬戸内海沿岸の遠浅を利用した農業干拓が次々に完成され、愛媛県の一大穀倉地帯を展開しています。また河口沿岸地は、瀬戸内海工業地帯の一環をなし、広大なる埋立可能地を有しているうえに、陸海交通の利とあいまって大工業基地としての発展が期待され、昭和39年新産業都市として指定されました。

 河口から5.9kmの区間は、昭和26年度から中小河川改修事業により改修されてきましたが、局地豪雨の雨量、流量等の資料を種々検討の結果、改修計画高水量以上の洪水が出るおそれがあり、また一度大洪水に見舞われた際は、莫大な被害を受けるものと危惧されています。また、昭和42年の大干ばつは、延べ70日間に及び、加茂川の下流地域に多大の被害をもたらしました。

 以上のような状況から愛媛県は、加茂川総合開発計画を樹立し、洪水調節及び不特定用水・工業用水の確保を目的とした多目的ダムを建設したもので、昭和39年から実施調査に入り、昭和41年度から工事に着手、昭和48年3月に完成しました。その後、昭和56年からは、住友共同電力が発電を目的として利用しています。

 黒瀬ダム建設の経緯の写真

黒瀬ダムの目的

◇洪水調節

  黒瀬ダム地点における計画高水量1,350m3/Sのうち、510m3/Sの洪水調節を行い、840m3/Sを放流し、下流基準地点(武丈地点)で2,440m3/Sを改修計画に見合う2,000m3/Sに低減し、下流沿岸の水害を防御します。

 計画高水流量配分図、洪水調節計画図

 ◇不特定用水

 加茂川下流の耕地に干ばつ時、農業用水の補給を行なうとともに河川維持用水の安定を図ります。  

受益面積 1,535ha 補給期間 6月6日~9月15日
対象区域 神戸、橘、古川、禎瑞
大町、神拝、朔日市、港新地
補給水量 容   量 1,300,000m3
計画基準年 昭和42年 調整流量 2.0m3/S
(長瀬地点)

 ◇工業用水計画

 ダム下流約4.0km、西条市長瀬地内に取水堰堤を設け、導入し浄水施設及び配水管により西条市及びその周辺工業地帯に供給しています。

取水量 2.85m3/S(246,000m3/day)計画開発量
給水量 2.65m3/S(229,000m3/day)

◇発  電

 ダムから放流される水及びその落差を利用して、住友共同電力が最大使用水量5.0m3/S、有効落差(最大使用水量時)51.0m、最大出力2,000KWの発電を行っています。

 黒瀬ダムの構造

 ◇ダム緒元

ダム緒元の画像

 ◇ダム貯水池容量配分図

ダム貯水池容量配分図

 ◇ダム標準図

ダム標準図

黒瀬ダムの周辺

 ◇貯水池平面図  (クリックすると図が表示されます PDF313KB)
   黒瀬ダムの貯水池には公園があり、春は桜の名所、冬は渡り鳥の飛来地として様々な表情を見せています。

 ◇流域一覧図  (クリックすると図が表示されます PDF131KB) 
   黒瀬ダムの上流部は石鎚国定公園に指定されており、下流部には7つの警報局があります。

黒瀬ダム・西条地区工業用水道事業年表

 黒瀬ダムは構想から30年あまりを経て昭和48年に完成しましたが、完成後も渇水など様々な出来事がありました。 (→詳しくはこちら

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